健康情報のメモ

恥、内向的

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  1. 内向的な人の傾向
  2. 高モニター型、低モニター型
  3. 社会疎外と自己疎外
  4. 恥の概要
  5. 恥、罪悪感、思い上がり、誇り
  6. 恥に対する対処法

内向的な人の傾向

・内向的な人の脳は、問題に取り組んだり意味を探したりすることに向いているため、周囲がバカ騒ぎしていても、何がおもしろいのかさっぱり分からないことがある。
・内向的な人は、喜びを感じるのは、地道に仕事をし、やり遂げたとき。
 
○カール・ユングの言葉
・内向的な人が最も得意なのは、自分自身の能力を使い、自分自身が主導して、自分自身のやり方で取り組むことだ。
 
●心理学者 ハンス・アイゼンクの覚醒理論
 
・誰しも、その資質を最もよく発揮するには、"退屈きわまりない"から"椅子から飛び上がる"にいたるまで、各自に"最適の"興奮レベルがある。
・アイゼンクの予測によれば、内向的な人の脳は常に覚醒度が高い傾向にあり、外交的な人の脳はもっと静か。
→内向的な人は周囲の刺激を避けたがり、外交的な人はさらなる刺激を求めていく。
・この理論を検証するため、研究者達が内向的な人と外交的な人それぞれの脳で、血流量や電気的活動など、様々な基準による精神的興奮度を測定したところ、予測どおり、内向的な人の脳は外交的な人の脳より活発に働いているというものだった。
 
※参考資料『ローリー・ヘルゴー(2014)内向的な人こそ強い人 新潮社』

 

●内向的・外向的の別の解釈
 
○内向的
・話ベタ→寡黙
・優柔不断→慎重
・シャイ→大人しい、おしとやか
 
○外向的
・明るい→落ち着きがない
・話し上手→おしゃべり
 
※参考資料『齊藤勇(2009)「あまり人とかかわりたくない」人のための心理学 PHP研究所

 

●刺激されて覚醒状態にいる人
 
・刺激されて覚醒状態にいる人は、用心深く振舞う。油断無くあちこち見たりしながら、緊張して、すぐに行動を起こせる体制にいる。
・この人達の自律神経系は、他の人のものよりも敏感に反応するように作られている。
・人が覚醒したときには、血圧、心臓の鼓動、発汗量、皮膚の電気的特質さえも変化することがある。
・ほとんどいつも覚醒状態にいる人は、心配するようにできている。
・遺伝学的理由で平均以上に覚醒している人は、環境に慣れてリラックスするのにも時間がかかる。
・高い覚醒状態のままで、常に警戒態勢にいる。
 
●内気な人の特徴
 
○ジェームス・ケイガンの研究
・幼いときに神経過敏で平均以上に興奮する子どもは、成人しても興奮状態は変わらず、内気で抑制された人物になる。
 
○ハンス・アイゼンクの説
・外向性の人は大脳皮質の覚醒のベースラインが低く、いわば、元気になるために環境から必要以上の刺激を求める必要がある。
・内向性の人は大脳皮質の覚醒のベースラインが高く、最高の気分でいるためには、環境からほんの少しの刺激しか必要としない。
 
※参考資料『エドワード・M・ハロウェル(1999)心配をなくす50の方法 松柏社』

高モニター型、低モニター型

●セルフモニタリング理論(心理学者 スナイダー)
 
・日本は、"高モニター型"に示される人々が有利になる社会と言われている。
・"低モニター型"のタイプは、人に迎合せず、自分に合ったことを地道に追求していくことができる人たちで、研究職、エンジニア、プログラマー、アーティスト、事務職などでは適しているかもしれない。
・"高モニター型"が人に合わせてばかりで自分を失っていくのに対し、"低モニター型"は他人の言いなりにならず、ひたすら自分の信じる道を突き進んでいく傾向がある。
 
○高モニター型
・自分があまり知らない話題でも、適当に話を合わせることができる。
・人を楽しませようとして冗談を言ったり、演技をすることができる。
・状況と相手によって、自分のふるまいを変えることができる。
・心の内と違うことを、平気で外で見せることができる。
・嫌いな人でも、親しげにふるまうことができる。
 
○低モニター型
・人の真似をするのは下手である。
・人に好かれようとして何かを言ったり、やったりしない。
・自分が本当に信じていることしか話せない。
・アドリブが苦手である。
・人前に出ると気まずく感じ、思うように自分が出せない。
 
※参考資料『齊藤勇(2009)「あまり人とかかわりたくない」人のための心理学 PHP研究所』

社会疎外と自己疎外

○社会疎外
・あくまでも自分に忠実なため社会から疎外される。
・社会から疎外されることを受け容れ、できるかぎり主流から逸脱しようとする。
・ある人は目立たないよう身を潜め、ある人は主流への敵意をむき出しにする。
 
○自己疎外
・社会に順応して自分自身から疎外される。
・社会の側に立って自分と対峙し、"なぜ、みんながしたがることをわたしはしたくないのだろう?"と考える。
・一見したところ外交的でありながら、本人は外交的な人に絶対になれないと思っている。
・このタイプはおおむね人と接する分野で成功する場合が多いのだが、それでもなお、なぜもっと楽しめないのかと自分を責める。
・自分で自分を疎外すると気持ちが沈みこんでしまい、ましな場合でも自分への共感を失うし、最悪の場合は自分を憎むようになる。
 
※参考資料『ローリー・ヘルゴー(2014)内向的な人こそ強い人 新潮社』

恥の概要

・恥とは、人が自分自身の行為、感情、あるいは行動を評価して、自分は悪いことをしてしまったと思うときに抱く感情だと、単純に定義できる。
・恥は"全体としての自分自身"に関わっている。
・罪悪感および恥の機能とは、内在的なあるいは外在的な基準や規範を破るような行為を妨げること。
・意識にのぼるような内的命令が、その行為を抑制するために働く。
 
※参考資料『M・ルイス(1997)恥の心理学 ミネルヴァ書房』

恥、罪悪感、思い上がり、誇り

●特殊的帰属
 
・ある状況やある時に、ある人が自己の特殊的な行為に焦点化する傾向があることを指す。
・自己評価が全体的ではなく、特殊的。
・全体的な自己ではなく、特殊的な行動が検証されたり判断される。
 
●恥
 
・自己が自己全体の方向に向かい、全体的自己の評価をするときに恥が生じる。
・罪悪感では"行為"に関する内的命令だが、恥では"自己"に関する命令。
・恥の機能とは、違反を生じさせる可能性のある行動を回避するよう、知らせること。
・恥は、罪悪感以上に行動や思考、感情を変容させる可能性がある一方で、大変不快なため、回避されることがある。
 恥の回避が生じると、恥の状態は行動の変化を生じさせる上で有効ではなくなる。
 
●罪悪感
 
・自分だけの行為であろうと他者に影響する自己の行為であろうと、自己の行為自体から注目する時に生じる。
・自分の行動が何らかの規則や基準を破っていることを警告し、その行動を変えさせるように仕組まれている。
・罪悪感の機能は警告を与えること、あるいは不安を引き起こすこと。さらに罪悪感は、問題となっている不適切な行動を修復するような、代わりの行動を取るように仕向ける。
・罪悪感では特殊的な行為に焦点化するので、罪悪感を感じる人は、修正行為によってこの情動状態から逃げ出すことができる。
・罪悪感は比較的弱くて、消去がより簡単。
 
●思い上がり(自信満々)
 
・思い上がりは尊大さや自己愛と結びつく。
・成功が評価されて、個人が全体的帰属をするとき、思い上がりが結果として生じる。
・この情動の全体的性質のために、それはつかの間のものであることが多い。
この状態を維持するためには、人は基準を変えたり、成功の原因を再評価しなければならない。
思い上がりを維持するのは難しい。それは特定の行為がこの感情を引き起こすわけではないから。思い上がりは病み付きになるので、思い上がりになりがちな人は、この感情からほとんど満足を得られない。結果として、彼らはこの情動状態を繰り返すような状態を求め、それを作り出そうとする。これは、基準・規則・目標を変えたり、行為・思考・感情によって成功を作り出していたものをものを再評価することで得られる。
・思い上がりは誇張された誇りあるいは自信であり、その結果としてしばしば報いを受けるものと定義しうる。
 
●誇り
 
・成功が評価されて、個人が特殊的帰属をするときには、誇りが生じる。
 
※参考資料『M・ルイス(1997)恥の心理学 ミネルヴァ書房』

恥に対する対処法

●忘却
 
・忘却の使用とは、単に活動中の思考からあるものを消し去ることなのだが、これは自己と感情とを切り離す一つの方法。しかし、忘れられている恥は認識された感情であるという点で、忘却は否認とは異なる。
 
●否認
 
・否認は、恥の生起を予防するために働くことがある。
・人は、自分がある基準や目標をもっているということすらも否認できる。
思考からある目標あるいは基準を取り除くことで、恥につながる全体的帰属のサイクルを生じさせないようにするための試みであるかもしれない。
 
●笑い
 
・笑いの使用には、数多くの異なるメカニズムが含まれている。
 
①自分自身を笑うことは、自己と情動経験との間に距離を置くうえで役立つ。
笑いは非常に強力な刺激なので、笑いによって他の情動に焦点が移行し、恥から焦点をそらすことが可能になる。
 
②特に失敗をめぐる笑いが日常生活において生じるときには、笑いは失敗をおかした人に、自分のことを見ている他者の側に加わる機会を与える。
 
③笑いは、見ている人と見られている人との間の恥のやり取りのサイクルを絶つために用いられる。
 
●告白
 
・告白によって、自己は恥の原因である自己から他者へと移行することができる。
このことによって、逆に、自己は主体ではなく、自己を対象として見る"告白の聞き手"になりうる。
 
※参考資料『M・ルイス(1997)恥の心理学 ミネルヴァ書房』

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