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コーヒーの健康効果の概要
●コーヒーの有効成分、クロロゲン酸 ・抗酸化作用のあるポリフェノールの一種。 ・カフェインより多く含まれている。 ・ミルクを入れるとクロロゲン酸の吸収率が低下してしまう。クロロゲン酸はタンパク質と結合しやすいため、ミルクと結びついてしまう。 ※参考資料『松井宏夫(2016)長生きできる人とできない人の習慣 日刊スポーツ連載』
●クロロゲン酸 ・コーヒー豆に豊富に含まれるポリフェノール。 ・腸内細菌によってカフェ酸に加水分解されて吸収され、ヒトの体内で抗酸化作用、体脂肪低減作用、降圧作用を発揮することが報告されている。 ※参考資料『近藤和雄,佐竹元吉(2014)サプリメント・機能性食品の科学 日刊工業新聞社』
・カフェインには利尿作用、覚醒作用がある。 ・クロロゲン酸、キナ酸、フェルラ酸といったポリフェノールが豊富に含まれている。 ・日本人のポリフェノール摂取の約50%はコーヒーから摂取しているという調査結果がある。 ・ポリフェノールは抗酸化作用を有し、LDLの酸化を防ぐことから動脈硬化予防作用にも注目が集まっている。 ・オランダ人の男女を対象として行われた大規模疫学研究により、1日7杯以上コーヒーを飲む人は、2杯以下の人に比べて7年間の糖尿病発症率が5割少ないことが報告されている。 ※参考資料『近藤和雄,佐竹元吉(2014)サプリメント・機能性食品の科学 日刊工業新聞社』
コレステロール値との関連
・一日3杯以上飲むと不眠やコレステロール値上昇の原因となる。 ※参考資料『A.J.ジェイコブズ(2013)健康男 日経BP社』
循環器疾患との関連
○2012年、アメリカ国立がん研究所 ・アメリカの男女約40万人13年間に渡って追跡調査。 ・1日4~5杯飲む女性は、総死亡リスクが16%低かった。 男性の場合、1杯で6%、2~3杯で10%、4~5杯で12%低かった。6杯以上は10%。 ・コーヒーによって死亡リスクが下がったのが、心疾患、呼吸器疾患、脳梗塞などで、がんの死亡リスクは下がっていなかった。 ※参考資料『松井宏夫(2016)長生きできる人とできない人の習慣 日刊スポーツ連載』
●日本の多目的コホート研究(JPHC Study)の結果
※・多目的コホート研究(JPHC Study)とは?
コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について ・習慣的コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連を調べた。 ○結果 ・コーヒーをほとんど飲まない群を基準として比較した場合、1日1杯未満、1日1~2杯、1日3~4杯、1日5杯以上の群の危険度は、それぞれ全死亡で0.91、0.85、0.76、0.85となっていた ・死因別に調べたところ、がん死亡の危険度には有意な関連がみられなかったが、心疾患死亡、脳血管疾患死亡、呼吸器疾患死亡については、コーヒー摂取による危険度の有意な低下がみられた。 1日1~2杯、3~4杯の群の心疾患死亡の危険度は、0.77、0.64であり、1日1杯未満、1日1~2杯、1日3~4杯の群の脳血管疾患死亡の危険度は、それぞれ0.84、0.77、0.57となっていた。 さらに呼吸器疾患死亡では、1日1杯未満、1日1~2杯、1日3~4杯コーヒーを摂取する群の危険度は、それぞれ0.78、0.63、0.60だった。 ○コーヒーが死亡リスクを下げる理由 ・クロロゲン酸が血糖値を改善し、血圧を調整する効果がある上に、抗炎症作用があるといわれている。 ・カフェインには、血管内皮の機能を改善したり、気管支拡張作用があり、呼吸器機能の改善効果があるのではないかと言われている。
緑茶・コーヒー摂取と脳卒中発症との関連について ・コーヒーを飲む頻度に関する質問への回答から、飲まない、週に1~2回、週に3~6回、毎日1杯、毎日2杯以上飲むという5つの群に分けて、その後の脳卒中および虚血性心疾患発症との関連を分析した。 ○結果 ・循環器疾患の発症危険度は、コーヒーを飲まない群を基準とした場合、週に3~6回、毎日1杯、毎日2杯以上飲む群はそれぞれで、0.89、0.84、0.89。 ・脳卒中の発症危険度は、上記と同様に0.89、0.80、0.81だった。 ・脳梗塞発症危険度は、週に1~2回、週に3~6回、毎日1杯、毎日2杯以上飲む群は、順に、0.87、0.83、0.78、0.80だった。 ・コーヒー摂取と脳出血、虚血性心疾患との関連は見られなかった。 ○推察 ・コーヒーにはカフェインが含まれているが、血清コレステロールと血圧との関連性にはまだ決着が着いていない。 ・コーヒーにはクロロゲン酸が含まれており、血糖値を改善する効果があると言われている。ベースライン調査では、コーヒー摂取頻度が高いと糖尿病の既往歴の割合が低い傾向にあった(糖尿病既往歴の割合は、コーヒーを飲まない群で7.1%、日に2杯以上摂取する群において3.5%)。糖尿病は脳梗塞の危険因子であり、そのためコーヒー摂取頻度が多いと脳梗塞の発症が低く抑えられていることが推察される。
血糖値との関連
・オランダ人の男女を対象として行われた大規模疫学研究により、1日7杯以上コーヒーを飲む人は、2杯以下の人に比べて7年間の糖尿病発症率が5割少ないことが報告されている。 ※参考資料『近藤和雄,佐竹元吉(2014)サプリメント・機能性食品の科学 日刊工業新聞社』
●日本の多目的コホート研究(JPHC Study)の結果
※・多目的コホート研究(JPHC Study)とは?
精神的要因、コーヒーと糖尿病との関連について ・精神的要因(ストレスとタイプA行動パターン)やコーヒー摂取と糖尿病発症との関連を調べた。 ○日常的なストレスとの関連 ・日常のストレスが"少ない"グループと比べて、"普通"あるいは"多い"グループでは糖尿病発症のリスクが高くなる傾向があった。 ・男性ではストレスが"多い"グループでは"少ない"グループと比べて統計学的に有意に高くなっていた。 ・女性でもストレスが多いほどリスクが高くなっていたが統計学的に有意ではなかった。 女性では、日常ストレスの多い生活をする傾向を表すとされているタイプA行動パターン(せっかち、怒りっぽい、競争心が強い、積極的などの行動パターン)のグループで、対極的なタイプB行動パターンのグループと比べて糖尿病発症のリスクが統計学的に有意に高くなっていた。男性ではこのような傾向は見られなかった。 ○コーヒーとの関連 ・コーヒーには、ストレスに反応して分泌されるコルチゾールの活性化を妨げたり、ストレスによる血圧上昇を鈍らせたりする作用があるとの報告があり、ストレスの影響を緩和する作用があるのかもしれない。そこでコーヒーを1日3杯以上飲むグループとそうでないグループに分けて分析してみた。 ・男性では、コーヒーを1日3杯以上飲む場合には、ストレスが多いグループでも少ないグループに比べて糖尿病発症のリスク上昇は見られなかった。統計学的には有意ではなかったが女性でも同様の傾向が見られた。 ・ストレスの影響を除いた場合にも、やはりコーヒーをよく飲む人たちでは糖尿病発症のリスクが低くなる傾向が見られたので、コーヒーにはストレス緩和以外にも、糖尿病リスクを下げるような独自の効果があると考えられる。
●他の研究事例
○デンマーク・コペンハーゲン大学からの研究報告 ・コペンハーゲン在住の一般人93,000人を対象とした疫学研究。 ・対象者のDNAとコーヒー摂取量、そして生活習慣病についての調査の結果を解析。 ・人が1日のどれくらいのコーヒーを飲むかは遺伝子のせいであることがわかった。特殊なコーヒー遺伝子を持っているとその遺伝子を持たない人に比べて多くのコーヒーを飲みたがる。 ・コーヒーの摂取が肥満や糖尿病などのいわゆる生活習慣病のリスクを高めも低めもしないことがわかった。 ※参考文献 Coffee intake and risk of obesity, metabolic syndrome and type 2 diabetes: a Mendelian randomization study.
がんとの関連
・肝がんおよび大腸がんで、コーヒーががんのリスク低下と関連することについて、それぞれ”ほぼ確実”、および”可能性あり”と判定されている。
・現段階では、飲む習慣のない人が無理して飲むことはすすめられていない。
●日本の多目的コホート研究(JPHC Study)の結果
※・多目的コホート研究(JPHC Study)とは?
・現段階では、飲む習慣のない人が無理して飲むことはすすめられていない。
●日本の多目的コホート研究(JPHC Study)の結果
※・多目的コホート研究(JPHC Study)とは?
コーヒー・緑茶摂取と脳腫瘍罹患との関連について ・コーヒー・緑茶を飲む頻度で、週に4日以下、1日1-2杯、1日3杯以上飲む、の3つのグループに分け、脳腫瘍のリスクを比較した。 ○結果 ・コーヒーを1日3杯以上飲むグループでリスクの低下がみられた。さらに、症例数が少ないことから統計学的有意ではなかったが、グリオーマでもリスクの低下傾向がみられた。 ・緑茶摂取と脳腫瘍との明らかな関連は見られなかった。 ○欧米の研究 ・主に欧米で行われた先行研究を統合したメタアナリシスの結果では、コーヒー・緑茶と脳腫瘍に予防的な関連を観察していなかったが、メタアナリシスに用いられた各研究を個別にみると、コーヒーによる脳腫瘍のリスク低下を報告している研究もある。 ただし、多量摂取(たとえば1日7杯以上)でリスクが上昇している報告があることから、コーヒー摂取には予防的に作用する適切な量がある可能性が示唆される。 ○コーヒーのどの成分の効果か? ・コーヒーに含まれる、抗酸化作用やインスリン抵抗性の改善作用のあるクロロゲン酸やトリゴネリンなどの物質が脳腫瘍の発がん抑制に関与している可能性がある。 緑茶が脳腫瘍と関係がなかったことから、コーヒーと同様に含まれるカフェインの抗酸化作用はあまり関与していないことが示唆された。 ○本研究の注意点 ・本研究では、1日3杯以上飲むグループには8例の脳腫瘍しか含まれず、今回の結果が偶然に得られた可能性も否定できない。
コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について ・調査開始時のコーヒー摂取頻度により6つのグループに分けて、その後の肝がんの発生率を比較した。 ○結果 ・コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分に減少し、1日の摂取量が増えるほど発生率が低下し、1日5杯以上飲む人では、肝がんの発生率は4分の1にまで低下していた。 ○推察 ・なぜコーヒーによって発生率が低くなるのかについては、まだよく分かっていない。 コーヒーは、炎症を和らげる作用があり、肝炎の進行を防ぐことによって、肝がんを予防する、コーヒーにはクロロゲン酸をはじめとするたくさんの抗酸化物質が含まれており、これが肝臓のがん化を防御する方向に働いている、などの理由が考えられている。 ○注意点 ・現在コーヒーをたくさん飲んでいる人からの肝がん発生率が低かったとしても、現在よりもコーヒーを多く飲むようにすると肝がんの発生率が低くなるか否かについては、さらなる研究により確認しなければならない。 特に、肝がんになる人の多くがかかっているウイルス性慢性肝炎や肝硬変などのように肝機能が悪い状態では、カフェインを代謝する機能が障害されるために、コーヒーを飲む量が減るという報告もあり、結果として、あたかもコーヒーをよく飲んでいると肝がんになりにくいかのように見えているだけなのかもしれない。 ・また、B型かC型の肝炎ウイルスに感染していない人では、肝がんになることはまずありえないので、コーヒーをたくさん飲むことの肝がん予防におけるメリットは、ほとんどないものと思われる。 従って、今後、肝炎ウイルスに感染している人において、コーヒーを摂取することにより肝がんになるのを予防することができるかどうかを明らかにすることが重要だと考えられる。
コーヒー摂取と大腸がんとの関連について ・生活習慣についてのアンケート調査の結果を用いて、コーヒーの飲酒頻度によるグループ分けを行い、その後に発生した大腸がんとの関連を調べた。 ○結果 ・男性では、どの大腸がんについても、コーヒー摂取と大腸がんの関連はみられなかった。 ・女性では、ほとんど飲まないグループに比べ、1日に3杯以上飲むグループで、大腸がん全体のリスクが約3割、浸潤がんでは約4割低くなっていたが、統計学的に有意な差ではなかった。 浸潤がんをさらに部位別に分けたところ、1日に3杯以上飲むグループで結腸がんリスクが56%低くなり、コーヒーを飲む量が多いほどリスクが低くなるという傾向が見られた。 直腸がんでは、同様の傾向は見られなかった。 ○推察 ・コーヒー飲用による結腸がん予防のメカニズムとして、腸内の胆汁酸や中性ステロールの濃度が抑えられること、腸の運動を活発にしたり、高血糖を防ぎ糖尿病を予防したりする作用が考えられる。 ・コーヒーの成分には、抗酸化作用を持つカフェインやクロロゲン酸の他にも、ヘテロサイクリックアミンなどの発がん物質に対抗する作用を持つ成分も知られている。 ・男性で予防効果が見られなかった理由として、男性では特に喫煙と飲酒の大腸がんへの影響が強いことが考えられる。 喫煙も飲酒もしない男性は全体の7.3%と少なく、はっきりとした関係は見られなかった。
コーヒーと子宮体がんの発生率との関係について ・調査開始時のコーヒー摂取頻度により4つのグループに分けて、その後の子宮体がんの発生率を比較した。 ○結果 ・コーヒーを週2日以下飲むグループの子宮体がんリスクを1とすると、1日1~2杯、3杯以上飲むグループではそれぞれ、0.61、0.38とリスクが低下していた。 ○推察 ・なぜコーヒーで子宮体がんのリスクが低くなるのかはまだよくわかっていない。 子宮体がんのリスクを上げるメカニズムに、エストロゲンとインスリンが大きな役割をもっていると考えられているので、コーヒーはこれらの要因、とくにインスリンの分泌に影響を与えて子宮体がんのリスクを低下させているのかもしれない。(疫学研究では、コーヒーを飲んでいる人では飲まない人より糖尿病の発症リスクが低いことが一致して示されていまる。)
喫煙、コーヒー、緑茶、カフェイン摂取と膀胱がん発生率との関係について ・国際がん研究基金(IARC)では、コーヒーはヒトに対する発がん物質である可能性がある(Group 2B)としている。 また動物実験などで、コーヒーに含まれるカフェインが、膀胱がんの発がんに関連しているのではないかと報告されている。 今回の研究では、喫煙と膀胱がんとの関連、コーヒー、緑茶、その中に含まれているカフェイン摂取量と膀胱がんとの関連を調べた。 ○結果 ・男性で、1日1杯以上コーヒーを飲むグループの膀胱がんのリスクがほとんど飲まないグループに比べ約1.5倍と高い傾向にあったが、統計学的に有意ではなかった。緑茶、カフェイン摂取量とは関連が見られなかった。 ・非喫煙者(たばこをやめた人を含む)で、コーヒーを1日1杯以上飲むグループでほとんど飲まないグループの2.2倍、カフェインの摂取量で3つのグループに分けた場合に最も多いグループで最も少ないグループの約2倍、膀胱がんリスクが高くなっていた。 ・女性では、コーヒーとの関連は見られなかった。 ○推察 ・カフェインは、アポトーシスや細胞周期を乱すことで膀胱がんの発がんに関与すると考えられているが、同じ量のコーヒーでも喫煙者の方がカフェインの消失が早いことや、非喫煙者の方が尿中のカフェイン量が多いことなどが報告されているので、このことが、非喫煙者でコーヒー・カフェインの影響がよりはっきりとみられた原因と考えられる。
緑茶・コーヒー摂取と膵がんとの関連について ・コーヒーには、がん化を促進する、あるいは抑制する双方向の作用があると考えられ、膵がんに関しては、1980年代にリスクを増加させるという疫学研究の結果が発表されたが、その後の研究では必ずしも同様の結果が得られていない。また、アジア人の集団を対象にした研究はほとんどない。 本研究では、40~69歳の男女約13万人に対する調査結果にもとづいて、緑茶・コーヒー摂取と膵がんとの関連を調べた。 ○結果 ・全体としては、コーヒーの摂取量によって膵がんのリスクが高くなったり、あるいは低くなったりという変化は観察されなかった。 ただし、男女別に見ると、男性のみにおいて、ほとんど飲まないグループに比べ、よく飲むグループほどリスクが低くなるという傾向が見られた。 ○推察 ・集団によって結果が一致しない理由には、コーヒーとその他の生活習慣や体質との組合せによる影響があるからとも考えられる。
●他の研究事例
○米国ダナファーバーがん研究所の研究報告 ・外科手術および化学療法の治療を受けているステージIIIの結腸がん患者を対象。 ・1日4杯以上のレギュラーコーヒーの摂取(カフェイン約460mg)によって、コーヒーを飲まない患者に比べて、がんの再発率が42%低く、がんもしくは別の原因で死亡するリスクが33%低かった。 ・1日2-3杯のコーヒーにも中程度以上の利益があった。 ・このコーヒーの効果が完全にカフェインによるものであることを発見した。 ・効果の理由は不明であり、更なる研究が必要。一つの仮説としては、カフェイン摂取が身体のインスリン感受性を高め、それによって炎症反応が低下するからかもしれない、と研究チームは語っている。 ※参考文献 Coffee Intake, Recurrence, and Mortality in Stage III Colon Cancer: Results From CALGB 89803 (Alliance).
○米国南カリフォルニア大学からの研究報告 ・過去6か月以内の大腸がんと診断された5,100名以上の男女を、大腸がんと診断されたことのない4,000名の男女と比較する症例対照試験を実施。 ・対象者は摂取したコーヒーの種類が、煮出し(エスプレッソ)、インスタント、デカフェ(脱カフェイン)、フィルターかどうかとその量、それ以外の飲料について回答した。また、がんの家族歴、食生活、身体活動、喫煙などについても調べられた。 ・データ解析の結果、ほどほどのコーヒー摂取(1日1-2杯)であっても、種々の因子を調整後、大腸がんの発症リスクが26%低下することが明らかになった。 ・1日2.5杯以上のコーヒーを摂取する者では発症リスクは50%低下した。 ・リスクの低下は全てのタイプのコーヒーで見られた。 ・デカフェにも効果があった。 ・コーヒーには、大腸の健康維持に役立つ多くの成分が含まれており、それらが複合されて保護効果が表れると研究者は考えている。 ・カフェインとポリフェノールは抗酸化物質として作用し、大腸がん細胞の成長を制限、焙煎中に発生するメラノイジンは結腸の運動性を促進、ジテルペンは身体の酸化的損傷に対する防御反応を促進する、などの効果が考えられる。 ※参考文献 Coffee Consumption and the Risk of Colorectal Cancer.
認知症との関連
・カフェインはβアミロイドの蓄積を少なくし、老人斑の除去や記憶機能と認知機能の改善に役立つ。 ・アルツハイマー病の予防には、1日4~5杯のコーヒーを飲む必要があるといわれている。 ※参考資料『森下竜一,桐山秀樹(2015)アルツハイマーは脳の糖尿病だった 青春出版社』