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懸念、誤解
●他の成分との相互作用 ・"添加物+他の成分を併用"で危険になる? コバルト塩をアルコールと一緒に摂取すると毒性が増強され、心筋症が発症という事例もある。 ●添加物を加熱した場合のリスク ・肉類の発色剤として使用されている亜硝酸という添加物は、鮮度が悪い肉や魚にほど多く含まれるアミンと反応するとニトロソアミンという物質を生成。 ニトロソアミンは有名な発がん性物質で急性的に肝臓障害も起こす。 ※参考資料『小薮浩二郎(2010)悲しき国産食品 三五館』
●添加物と発がん性 ・発がん性が見つかった量というのは、安全な量を決めるために毒性が出るまで大量に、しかも発ガンしやすい血統のマウスを使ったから、という側面がある。それだけで危険と決め付けるのは早計。 ●添加物と高カロリー ・添加物を使うことによって低価格、高カロリー、低栄養の食品の供給を可能とさせてしまっている。 ・見せかけのおいしさのために、栄養素が犠牲になり、油と砂糖を過剰摂取させてしまっている。 ※参考資料『中川基(2014)本当にコワい?食べものの正体 すばる舎リンケージ』
●高級品にも添加物 ・高価な銘柄なのに醸造用アルコールが添加されているお酒はたくさんある。味を均一に調え、品質の変化を抑えるため。 何も加えなければ、瓶詰した後に発酵が進んで味が微妙に変わってしまう。高級なうまい酒だからこそ、味と品質を保つために少量の醸造用アルコールを加えている。 遠くへ運ぶのに時間がかかったり、酒瓶のまわりの温度や日光等の環境が変わったりすると品質が変わってしまう。 ※参考資料『阿部尚樹,上原万里子,中沢彰吾(2015)食をめぐるほんとうの話 講談社』
●リスク評価に関する懸念 ○総身体負荷量 ・ある化学物質が体内にどれだけ蓄積しているのか、どれだけになったら有害になるのか。 ・少量でも継続的に暴露されれば、知らない間に蓄積され、健康を害するレベルに達する可能性がある。 ○低容量影響の問題 ・規制当局が安全としたレベルより、はるかに低いレベルで起こり得る。 ○カクテル効果 ・血中に見られる濃度のアスパルテーム、グルタミン酸ナトリウム、着色料(ブリリアントブルー、キノリンイエロー)の組合せで、神経細胞が傷害され、シグナル伝達が妨げられることが知られている。 ・ビタミンCと安息香酸ナトリウムを混ぜると強力な発がん性を持つベンゼンが作られる、と報告されている。 ○リスク評価の不完全な点 ・現在のリスク評価においては、長期に渡る軽い慢性炎症への影響はほとんど検証されていない。 ・ラットを使った実験では、ヒトの免疫系への影響を評価することは出来ない。 ※参考資料『金子義保(2012)炎症は万病の元 中央公論新社』
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●加水分解 ・加水分解したものは添加物ではなく、食品として扱っている。 ●賞味期限 ・添加物の賞味期限を表示しなくてもよい。 ※参考資料『小薮浩二郎(2010)悲しき国産食品 三五館』
不純物、安定性
●添加物に含まれる不純物を調べていない? ・複数の物質A、Bを使って化学合成してCにする際、副産物のD、Eが不純物として生成される場合がある。 ・砒素や鉛などの重金属については調べているが、それ以外の不純物は調べていない。 ●添加物の経時変化 ・有機化合物は経時変化する。 ●中国産 ・中国産添加物が増えている ※参考資料『小薮浩二郎(2010)悲しき国産食品 三五館』
海外との比較
●アメリカにおける”脱添加物”の動き
・ネットで反対運動が相次ぎ、食品添加物を削減したり、天然由来のものに切り替える企業が増えている。
例)
・着色料をタール色素からパプリカなどの天然由来のものに変更。
・パン生地改良剤の使用を中止。
・香料を天然由来のものに変える。
・人工の保存料の使用を減らす。
・人工甘味料をアスパルテームからスクラロースに変更。
・食の安全に関する意識調査で、添加物など食品中の化学物質を挙げる人の割合が増加していて、3割以上になっている。
●日本の状況、アメリカからの食品輸入
・日本では、1960~1970年代に高まった消費者運動で、添加物の安全性に疑問がもたれ、食品添加物の使用を極力制限する方針を取っている。
日本で認可されている食品添加物は香料を除き667だが、アメリカは1612。
・食品を輸入する際、その国で許可されていない添加物が含まれていると法律違反とみなされることもあり、アメリカなどは”アメリカで認可されている添加物が日本では認可されておらず、輸出の妨げになっている”と批判している。
日本の添加物規制は非関税障壁と捉えられている。
・ネットで反対運動が相次ぎ、食品添加物を削減したり、天然由来のものに切り替える企業が増えている。
例)
・着色料をタール色素からパプリカなどの天然由来のものに変更。
・パン生地改良剤の使用を中止。
・香料を天然由来のものに変える。
・人工の保存料の使用を減らす。
・人工甘味料をアスパルテームからスクラロースに変更。
・食の安全に関する意識調査で、添加物など食品中の化学物質を挙げる人の割合が増加していて、3割以上になっている。
●日本の状況、アメリカからの食品輸入
・日本では、1960~1970年代に高まった消費者運動で、添加物の安全性に疑問がもたれ、食品添加物の使用を極力制限する方針を取っている。
日本で認可されている食品添加物は香料を除き667だが、アメリカは1612。
・食品を輸入する際、その国で許可されていない添加物が含まれていると法律違反とみなされることもあり、アメリカなどは”アメリカで認可されている添加物が日本では認可されておらず、輸出の妨げになっている”と批判している。
日本の添加物規制は非関税障壁と捉えられている。
●日本の食品添加物指定基準 ・世界の中でも厳しく、その数は未だに欧米の3分の1以下に制限されている。 ・海外の加工食品で日本で認められていない食品添加物が使われている場合、輸入が差し止められる。 ●ヨーロッパの基準にも疑問が? ・2004年に英国FSAは、ひじきにヒ素が含有されているとして、"ひじきを食べないように"と勧告した。 ・EFSAは、かつおぶしには、発がん物質であるベンゾピレンなどが含まれており、"EUの安全基準を満たしていない"として輸入禁止にしている。 ※参考資料『阿部尚樹,上原万里子,中沢彰吾(2015)食をめぐるほんとうの話 講談社』