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乳がんとは?
・乳がんの多くは乳管から発生し、”乳管がん”と呼ばれる。
小葉から発生する乳がんは、”小葉がん”と呼ばれる。
乳管がん、小葉がんは、乳がん組織を顕微鏡で検査(病理検査)すると区別できる。
・乳がんは、しこりとして見つかる前に、乳房の周りのリンパ節や、遠くの臓器(骨、肺、胸膜、肝臓、脳など)に転移して見つかることがある。
乳がんの種類や性質によって、広がりやすさ、転移しやすさは、大きく異なる。
小葉から発生する乳がんは、”小葉がん”と呼ばれる。
乳管がん、小葉がんは、乳がん組織を顕微鏡で検査(病理検査)すると区別できる。
・乳がんは、しこりとして見つかる前に、乳房の周りのリンパ節や、遠くの臓器(骨、肺、胸膜、肝臓、脳など)に転移して見つかることがある。
乳がんの種類や性質によって、広がりやすさ、転移しやすさは、大きく異なる。
がんとは?
症状
・乳がんが見つかるきっかけとしては、マンモグラフィなどによる乳がん検診を受けて疑いを指摘される場合や、あるいは自分で症状に気付く場合などが多い。
・自分で気付く症状としては、以下のようなものがある。
①乳房のしこり
乳がんが進行すると腫瘍が大きくなり、注意深く触るとしこりがわかるようになる。ただし、しこりがあるからといって、すべてが乳がんというわけではない。
②乳房のエクボなど皮膚の変化
乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、エクボのようなひきつれができたり、乳頭や乳輪部分に湿疹やただれができたり、時にはオレンジの皮のように皮膚がむくんだように赤くなったりする。乳頭の先から血の混じった分泌液が出ることもある。
③乳房周辺のリンパ節の腫れ
乳がんは乳房の近くにあるリンパ節である、わきの下のリンパ節や胸の前方中央を縦に構成する胸骨のそばのリンパ節や鎖骨上のリンパ節に転移しやすく、これらのリンパ節を乳がんの”領域リンパ節”と呼ぶ。腋窩リンパ節が大きくなると、わきの下などにしこりができたり、リンパ液の流れがせき止められてしまうため、腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕がしびれたりすることがある。
④遠隔転移の症状
転移した臓器によって症状はさまざまであり、症状がまったくないこともある。領域リンパ節以外のリンパ節が腫れている場合は、遠隔リンパ節転移といい、他臓器への転移と同様に扱われる。
・乳房のしこりがはっきりせず、乳房の皮膚が赤く、痛みや熱をもつ乳がんを”炎症性乳がん”と呼ぶ。
炎症性乳がんのこのような特徴は、がん細胞が皮膚に近いリンパ管中で増殖してリンパ管に炎症を引き起こしているため。
・自分で気付く症状としては、以下のようなものがある。
①乳房のしこり
乳がんが進行すると腫瘍が大きくなり、注意深く触るとしこりがわかるようになる。ただし、しこりがあるからといって、すべてが乳がんというわけではない。
②乳房のエクボなど皮膚の変化
乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、エクボのようなひきつれができたり、乳頭や乳輪部分に湿疹やただれができたり、時にはオレンジの皮のように皮膚がむくんだように赤くなったりする。乳頭の先から血の混じった分泌液が出ることもある。
③乳房周辺のリンパ節の腫れ
乳がんは乳房の近くにあるリンパ節である、わきの下のリンパ節や胸の前方中央を縦に構成する胸骨のそばのリンパ節や鎖骨上のリンパ節に転移しやすく、これらのリンパ節を乳がんの”領域リンパ節”と呼ぶ。腋窩リンパ節が大きくなると、わきの下などにしこりができたり、リンパ液の流れがせき止められてしまうため、腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕がしびれたりすることがある。
④遠隔転移の症状
転移した臓器によって症状はさまざまであり、症状がまったくないこともある。領域リンパ節以外のリンパ節が腫れている場合は、遠隔リンパ節転移といい、他臓器への転移と同様に扱われる。
・乳房のしこりがはっきりせず、乳房の皮膚が赤く、痛みや熱をもつ乳がんを”炎症性乳がん”と呼ぶ。
炎症性乳がんのこのような特徴は、がん細胞が皮膚に近いリンパ管中で増殖してリンパ管に炎症を引き起こしているため。
原因、リスク要因
○女性ホルモンのエストロゲン
・乳がんの発生には女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていることが知られている。
・体内のエストロゲン濃度が高いこと、また、経口避妊薬の使用や、閉経後の女性ホルモン補充療法など、体外からの女性ホルモン追加により、リスクが高くなる可能性があるとされている。
・体内のエストロゲン濃度が維持されている期間が長いほど、ホルモン受容体陽性の乳がんの発症リスクが上がるといわれている。
・初潮が早いことや閉経が遅いことは体がエストロゲンに暴露される期間が長いことを意味する。
・妊娠中は体内のエストロゲン濃度は押さえられているので、出産経験のない女性は出産経験のある女性よりもエストロゲンに暴露される期間が長くなる。
・脂肪細胞でもエストロゲンがつくられるため、成人してからの肥満もリスク要因とされている。特に、閉経後の肥満はリスク要因であることがわかっている。
そのため、出生時の体重、初潮年齢、妊娠や出産経験の有無、初産の年齢、授乳歴などが乳がんの発生に影響すると考えられている。
※以下の記事も参照。
がんと生殖要因、ホルモン、環境の関連
○体格
・高身長、閉経後の肥満が確立したリスク要因だが、閉経前乳がんについては、逆に肥満者でリスクが低くなる可能性が高いとされている。
○生活習慣
・飲酒習慣や喫煙により、リスクが高くなることはほぼ確実とされている。
※飲酒と乳がんとの関連については以下の記事参照。
アルコールの効能、リスクの”アルコールとがんとの関連”、”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
○その他
・一親等(自分の母親または子)の乳がんの家族歴、良性乳腺疾患の既往、マンモグラフィ上の高密度所見、電離放射線への曝露も、乳がんの確立したリスク要因とされている。
・乳がんの発生には女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていることが知られている。
・体内のエストロゲン濃度が高いこと、また、経口避妊薬の使用や、閉経後の女性ホルモン補充療法など、体外からの女性ホルモン追加により、リスクが高くなる可能性があるとされている。
・体内のエストロゲン濃度が維持されている期間が長いほど、ホルモン受容体陽性の乳がんの発症リスクが上がるといわれている。
・初潮が早いことや閉経が遅いことは体がエストロゲンに暴露される期間が長いことを意味する。
・妊娠中は体内のエストロゲン濃度は押さえられているので、出産経験のない女性は出産経験のある女性よりもエストロゲンに暴露される期間が長くなる。
・脂肪細胞でもエストロゲンがつくられるため、成人してからの肥満もリスク要因とされている。特に、閉経後の肥満はリスク要因であることがわかっている。
そのため、出生時の体重、初潮年齢、妊娠や出産経験の有無、初産の年齢、授乳歴などが乳がんの発生に影響すると考えられている。
※以下の記事も参照。
がんと生殖要因、ホルモン、環境の関連
○体格
・高身長、閉経後の肥満が確立したリスク要因だが、閉経前乳がんについては、逆に肥満者でリスクが低くなる可能性が高いとされている。
○生活習慣
・飲酒習慣や喫煙により、リスクが高くなることはほぼ確実とされている。
※飲酒と乳がんとの関連については以下の記事参照。
アルコールの効能、リスクの”アルコールとがんとの関連”、”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
○その他
・一親等(自分の母親または子)の乳がんの家族歴、良性乳腺疾患の既往、マンモグラフィ上の高密度所見、電離放射線への曝露も、乳がんの確立したリスク要因とされている。
○女性ホルモンの影響 ・乳がんは女性ホルモンの影響を受けて増殖するものが多いため、初潮が早いほど、そして閉経が遅いほど、乳がんの危険性が高くなることが知られている。 ・出産経験のない女性は、女性ホルモンがしっかり出ている期間が長くなる分、発症率が上がる。子どもを産めば産むほど、そして最初の子を低い年齢で産むほど乳がんになりにくくなる。 ○乳腺の割合 ・日本は、50代以降の発症率が極めて低いのに20~40代では欧米並みの発症率。 ・女性の乳房の主な成分は脂肪と乳腺だが、乳腺の割合が高い乳房は脂肪の割合が高い乳房と比べて4~6倍乳がんになりやすいことが示されている。 乳腺の割合が高いタイプの乳房を持つ女性は欧米では40%しかいないのに対し、日本は80%にのぼる。 これが若い人に乳がんが起こり易い大きな原因になっている。 閉経をむかえると乳腺が小さくなって脂肪に置き換わるため、乳腺の割合は低くなる。ところが日本人は、閉経を過ぎても乳腺の割合が高いままの人がいて、このような人は乳がんになりやすい状態が続く。 ○遺伝 ・BRCA1とBRCA2のどちらかの遺伝子に変異があると、どちらにも変異がない人と比べて乳がんの危険が10~19倍も大きくなる。 ・BRCA1の変異を持つ人の割合は人種によって差があり、日本人を含むアジア人は少ない。 ○脂肪分の多い食事 ・米国の調査で、10~17歳ぐらいの少女期に脂肪分の多い食事を取った人は、その後の乳がんの発症率が上がるという結果が得られた。 正常な細胞に異常が起きてから、実際に乳がんを発症するには10年以上かかるのが普通なので、若い人の乳がん発症に影響しているかもしれない。 ○肥満と乳がん ・欧米の研究では、若い女性は肥満気味の方が乳がんになりにくく、閉経を過ぎると、痩せているほうが発症率が低い。 日本人に対する調査では、年齢を問わず、肥満になると乳がんの発症率が上がる。 ・肥満が乳がんの発症率を押し上げるのは、女性ホルモンが卵巣だけでなく皮下脂肪でも作られるからと考えられている。 欧米の若い世代で肥満気味の方が乳がんになりにくい事については原因が分かっていない。 ※参考資料『奥田昌子(2016)欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」 講談社』
疫学・統計
・予測がん罹患数(2014年)では、がん全体に占める割合が、23%となっている。
・年齢階級別罹患率でみた女性の乳がんは、30歳代から増加をはじめ、40歳代後半から50歳代前半でピークを迎え、その後は次第に減少する。
・乳がんの年齢調整率の年次推移は死亡、罹患とも一貫して増加しており、出生年代別では最近の出生者ほど死亡率・罹患率が高い傾向にある。
・年齢階級別罹患率でみた女性の乳がんは、30歳代から増加をはじめ、40歳代後半から50歳代前半でピークを迎え、その後は次第に減少する。
・乳がんの年齢調整率の年次推移は死亡、罹患とも一貫して増加しており、出生年代別では最近の出生者ほど死亡率・罹患率が高い傾向にある。
予防方法
・授乳は閉経前・後の乳がんの確実な予防因子。
・運動による乳がん予防効果はおそらく確実(閉経後)とされている。
※以下の記事参照。
運動の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・リスク要因とされるアルコールの過剰摂取を控える。
・その他の食事や栄養素に関しては、脂質がリスク要因として、野菜、果物、食物繊維、イソフラボンなどが予防要因として注目されているが、現時点で十分に根拠がそろっているものはない。
※乳がんと大豆との関連については以下の記事参照。
大豆製品、イソフラボンの健康影響
※野菜・果物との関連は以下の記事参照。
野菜、果物全般の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
※食物繊維との関連は以下の記事参照。
食物繊維の摂取と健康への影響の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・運動による乳がん予防効果はおそらく確実(閉経後)とされている。
※以下の記事参照。
運動の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・リスク要因とされるアルコールの過剰摂取を控える。
・その他の食事や栄養素に関しては、脂質がリスク要因として、野菜、果物、食物繊維、イソフラボンなどが予防要因として注目されているが、現時点で十分に根拠がそろっているものはない。
※乳がんと大豆との関連については以下の記事参照。
大豆製品、イソフラボンの健康影響
※野菜・果物との関連は以下の記事参照。
野菜、果物全般の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
※食物繊維との関連は以下の記事参照。
食物繊維の摂取と健康への影響の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス
※多目的コホート研究(JPHC Study)とは?
●20歳時体重、成人後の体重の変化と乳がん ・アンケ-ト調査への回答から、体重をBMIを用いて評価し、"20歳時体重"はBMIで"18.5未満"、"18.5から19.9"、"20から23.9"、"24以上"の4つのグループに、"成人後の体重の変化"もBMI単位を用い、"減少:○20歳時の体重に関する結果 ・"BMI(20から23.9)の人"に比べて"低体重(BMIが18.5から19.9)の人"では、乳がんリスクが1.45倍高いこと、また"高体重(BMIが24以上)の人"では、乳がんリスクが0.75倍低いことがわかった。 ・閉経前と閉経後に分けると、閉経前では20歳時に低体重であったグループで乳がんリスクが1.57倍高くなった。 ・ホルモン受容体別では、ホルモン受容体陰性のがんで統計学的に有意な負の関連がみられた。 ・メカニズムは、はっきりわかっていないが、閉経前の肥満により"排卵障害"などが起こり、乳がんリスク要因である女性ホルモン曝露量が少なくなる可能性がこれまで考えられていた。 今回の研究で、欧米に比べ肥満の割合が少ない日本人女性でも同様の関連がみとめられたことにより、"肥満以外の要因"や"やせによるリスク上昇"のメカニズムも関わる可能性が示された。 ○成人後の体重の変化に関する結果 ・成人後の体重の変化に関して"安定している人"に比べて"大幅に増加している人"は、閉経前の女性では関連がみとめられなかったが、閉経後の女性では、乳がんリスクが1.79倍高いことがわかった。 ・ホルモン受容体別でみると、閉経後の女性における体重増加と乳がん罹患との関連は、特にホルモン受容体陽性がんで統計的有意な正の関連がみられた。 ・閉経後の女性は、乳がんのリスク要因である女性ホルモンが主に脂肪組織で産生されるため、閉経前でなく、閉経後の女性において、体脂肪の増加にともなう乳がんリスクの上昇がみとめられたと考えられる。
●魚、n-3及びn-6不飽和脂肪酸摂取量と乳がんとの関連について ・アンケート結果に基づいた魚、n-3及びn-6不飽和脂肪酸の摂取量を4つのグループに分け、グループ間での乳がん罹患リスクを比較した。 ○全体の結果 ・魚、n-3(EPA, DHA, DPA, ALA を含む)及びn-6不飽和脂肪酸の摂取量と乳がん全体のリスクとの関連はみられなかった。 ○ホルモン受容体の有無別の結果 ・乳がんのリスクは、乳がん組織がホルモン依存性(ホルモン受容体陽性)か否かによって異なることが指摘されている。ホルモン受容体の有無別にみると以下の傾向があった。 ・n-6不飽和脂肪酸の摂取量が最も少ないグループに比べ、最も高いグループにおいては、ホルモン受容体陽性(エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体がともに陽性)乳がんのリスクが2.94倍高くなった。 ・EPA、DHA、DPAについては、摂取量が多い群においてホルモン受容体陽性乳がんリスクが低い傾向がみられた。
ネットニュースによる関連情報
●血中のエンケファリンのレベルと乳がんの関係 ・エンケファリンのレベルが低い中年女性は乳がんになるリスクが高い傾向があるということが判明した。
●アスピリンを服用していると乳がんのリンパ節転移のリスクが低下? ・乳がん診断の直前の年にアスピリンの処方を受けていた女性は、非利用者よりもリンパ節陽性乳がんである可能性が有意に低かった。
●大豆、イソフラボンサプリメントと乳がんへの影響 ・大豆粉食を食べたマウスでは、腫瘍抑制遺伝子が高度に発現しており、がん遺伝子の発現レベルは低かった。一方、精製された大豆イソフラボンは、がん細胞の増殖を促進するがん遺伝子を刺激した。
●人工光による概日リズムの乱れで、乳がんリスクが増加? ・昼夜の両方のシフトで働く客室乗務員の乳がんについて検討した結果、客室乗務員としての雇用と、乳がんリスクの増加は関連していた。 ・ヒトは概日リズムの調節に役立つホルモンであるメラトニンを自然に分泌するが、睡眠-覚醒サイクルが人工光によって破壊されると、メラトニン分泌が悪影響を受けると考えられる。
●若い女性の赤肉摂取で乳がんのリスク増加? ・26~45歳の女性を対象にした米国の研究で、赤肉をたくさん摂取することで、乳がんのリスクが22%高まる傾向にあった。赤肉の摂取が、1日1品増えるごとにリスクは13%高まった(閉経前女性で12%、閉経後女性で8%)。
●糖質制限、IGF1と乳がん再発リスクとの関連 ・乳房腫瘍組織にみられるIGF1受容体の発現は、がん生存者の治療抵抗性の一因である可能性がある。炭水化物はIGF1の濃度を増加させることができる生物学的経路を刺激する。 ・IGF1受容体陽性が乳がんの再発を高めることを発見した。さらに、炭水化物の摂取の減少が、乳がんの再発の減少に結びつくことを発見した。
●カロリー制限食である種の乳がんの転移を予防できる? ・トリプルネガティブ乳がん(多くの乳がんの発症と増殖に関わる3つの受容体とは関係しない乳がんのことで、乳がん患者の10-15%を占めるとされる)のモデルマウスを用いた実験を行った。 ・マウスが自由に食事を食べられるときに比べて30%減にしたエネルギー制限食を与えたところ、がん細胞のマイクロRNA(miR 17/20)の産生を減少させることがわかった。なお、これらのマイクロRNAは、トリプルネガティブ乳がんの転移時に増加することもわかっている。
●総脂肪・飽和脂肪の摂取量と乳がんリスク ・高脂肪食は乳がんリスクを増大させ、飽和脂肪摂取量が高いと受容体陽性疾患のリスクが明らかに高くなるため、受容体陽性乳がんの病因には飽和脂肪が関与していることが示唆された、と結論付けている。
●高校時代の食事内容と閉経前乳がんのとの関連性 ・高校時代の食事の炎症性のスコアに基づき、5つのグループに分類して評価したところ、最も高いスコア群の者は、最も低いスコア群の者と比し、閉経前の乳がんリスクが35パーセント高かった。 食事の炎症性スコアは、乳がん全体の発症率、閉経後乳がんの発症率に、関連しなかった。 ・研究者は、青年期、若年成人期に慢性炎症を促進するような習慣的な食事摂取は、閉経前の乳がんのリスクを高める可能性があることを示唆する、と述べている。 乳腺が急速に発達している青年期、若年成人期は、特に、ライフスタイル要因に影響を受けやすいので、野菜、果物、全粒穀類、ナッツ類、種実類、豆類が豊富な食事を摂取すること、ソーダの摂取と砂糖、精製炭水化物、赤肉、加工肉の高摂取を避けることが重要である、と述べている。