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胃がんとは?
・胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になったもの。
・胃がんは、粘膜内の分泌細胞や、分泌物を胃の中に導く導管の細胞から発生する。はじめは30~60μmの大きさで、年単位の時間がかかって5mm程度の大きさになる頃から発見可能になる。
そのため、胃がん検診などで見つけられる大きさになるまでには、発生から何年もかかると言われている。
・進行するに従い、がん細胞は胃の壁の中に入り込み、全体を包む漿膜の外に出て、近くにある大腸、肝臓、膵臓などに浸潤する。
・胃がんは、粘膜内の分泌細胞や、分泌物を胃の中に導く導管の細胞から発生する。はじめは30~60μmの大きさで、年単位の時間がかかって5mm程度の大きさになる頃から発見可能になる。
そのため、胃がん検診などで見つけられる大きさになるまでには、発生から何年もかかると言われている。
・進行するに従い、がん細胞は胃の壁の中に入り込み、全体を包む漿膜の外に出て、近くにある大腸、肝臓、膵臓などに浸潤する。
スキルス胃がんとは?
・胃の壁の中を広がるように浸潤し、粘膜の表面にはあまり現れない。
・胃の粘膜面へがんが突出することが少ないため、胃X線検査や内視鏡検査でも診断が難しいことがある。
・早期の段階での発見が難しいため、進行した状態で発見されることが多く、治療が難しい胃がんの種類の1つ。
・胃の粘膜面へがんが突出することが少ないため、胃X線検査や内視鏡検査でも診断が難しいことがある。
・早期の段階での発見が難しいため、進行した状態で発見されることが多く、治療が難しい胃がんの種類の1つ。
症状
・早い段階で自覚症状が出ることは少なく、かなり進行しても無症状の場合がある。
・代表的な症状は、胃の痛み・不快感・違和感、胸焼け、吐き気、食欲不振などがあるが、これらは胃がん特有の症状ではなく、胃炎や胃潰瘍の場合でも起こる。
・代表的な症状は、胃の痛み・不快感・違和感、胸焼け、吐き気、食欲不振などがあるが、これらは胃がん特有の症状ではなく、胃炎や胃潰瘍の場合でも起こる。
原因、リスク要因
・喫煙や食生活などの生活習慣やヘリコバクターピロリ菌の持続感染などが原因となりうると評価されている。
・食生活については、塩分の多い食品の摂取や野菜、果物の摂取不足が指摘されている。
・飲酒については、日本では全ての胃がんの発生と飲酒の関連を示す根拠は十分ではないが、噴門部(胃の入り口で食道につながっている部分)にできるがんのリスクが上昇するとの報告がある。
・ヘリコバクターピロリ菌については、日本人の中高年の感染率は非常に高く、若年層では低下している。感染した人の全てが胃がんになるわけではない。
・感染の有無にかかわらず、禁煙する、塩や高塩分食品のとり過ぎに注意する、野菜、果物が不足しないようにするなどの配慮が重要となる。
・食生活については、塩分の多い食品の摂取や野菜、果物の摂取不足が指摘されている。
・飲酒については、日本では全ての胃がんの発生と飲酒の関連を示す根拠は十分ではないが、噴門部(胃の入り口で食道につながっている部分)にできるがんのリスクが上昇するとの報告がある。
・ヘリコバクターピロリ菌については、日本人の中高年の感染率は非常に高く、若年層では低下している。感染した人の全てが胃がんになるわけではない。
・感染の有無にかかわらず、禁煙する、塩や高塩分食品のとり過ぎに注意する、野菜、果物が不足しないようにするなどの配慮が重要となる。
疫学・統計
・予測がん罹患数(2014年)では、がん全体に占める割合が、男性は18%、女性が11%となっている。
・胃がんの罹患率、死亡率を年齢別にみた場合、ともに40歳代後半から増加し始め、男女比では男性のほうが女性より高くなる。
・死亡率の年次推移は、1960年代から男女とも減少傾向にある。
・胃がんの罹患率、死亡率を年齢別にみた場合、ともに40歳代後半から増加し始め、男女比では男性のほうが女性より高くなる。
・死亡率の年次推移は、1960年代から男女とも減少傾向にある。
予防方法
・喫煙者は、まず禁煙する。
※多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス参照。
・食事は高塩分の食品を控え、減塩を心掛ける。
※高塩分食品との関連については以下の記事参照。
・がんの予防の”食塩”
・がんに関わる要因の”塩と塩蔵食品”、”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・野菜(でんぷん質を除く)や果物の摂取が、”おそらく確実な予防要因”とされている。
※野菜・果物のがんに対する効果については以下の記事参照。
・果物の効用
・野菜、果物全般の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・カロテノイド、リコペンの概要、効果、健康影響
・豆類、セレンを含む食品などについて、胃がんの予防要因候補とする研究結果が蓄積されつつあるが、まだはっきりとした結論は出ていない。
※大豆、イソフラボンとの関連については以下の記事参照。
大豆製品、イソフラボンの健康影響の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・緑茶については、喫煙などほかのリスク要因を持たない女性の胃がんリスクを大きくはないが減らす効果がある可能性が示されている。
※緑茶と胃がんとの関連については以下の記事参照。
緑茶、紅茶の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・ピロリ菌の持続感染は胃がんのリスク要因になるため、ピロリ菌を持っている人は定期的に胃がん検診を受けることを推奨。
※ピロリ菌については以下の記事参照。
胃腸の基礎知識の”ピロリ菌の作用”
※多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス参照。
・食事は高塩分の食品を控え、減塩を心掛ける。
※高塩分食品との関連については以下の記事参照。
・がんの予防の”食塩”
・がんに関わる要因の”塩と塩蔵食品”、”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・野菜(でんぷん質を除く)や果物の摂取が、”おそらく確実な予防要因”とされている。
※野菜・果物のがんに対する効果については以下の記事参照。
・果物の効用
・野菜、果物全般の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・カロテノイド、リコペンの概要、効果、健康影響
・豆類、セレンを含む食品などについて、胃がんの予防要因候補とする研究結果が蓄積されつつあるが、まだはっきりとした結論は出ていない。
※大豆、イソフラボンとの関連については以下の記事参照。
大豆製品、イソフラボンの健康影響の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・緑茶については、喫煙などほかのリスク要因を持たない女性の胃がんリスクを大きくはないが減らす効果がある可能性が示されている。
※緑茶と胃がんとの関連については以下の記事参照。
緑茶、紅茶の健康効果の”多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス”
・ピロリ菌の持続感染は胃がんのリスク要因になるため、ピロリ菌を持っている人は定期的に胃がん検診を受けることを推奨。
※ピロリ菌については以下の記事参照。
胃腸の基礎知識の”ピロリ菌の作用”
多目的コホート研究(JPHC Study)によるエビデンス
※多目的コホート研究(JPHC Study)とは?
●たばこ・お酒と胃がんの関連について ・アンケートの回答とその後10年間の追跡調査に基づいて、たばこ・お酒と胃がんの発生との関係を男性について調べた。 ○たばことの関連の結果 ・たばこを吸わない人を基準とした場合、吸う人は2倍胃がんになりやすいことが分かった。 ・とくに"分化型"の胃がん(全体の62%を占めていた)では吸う本数が増えると胃がんの発生率も段階的に増す傾向があることも明らかになった。 ・もう1つのタイプ"未分化型"の胃がんとたばこは無関係だった。 ・分化型の胃がんは日本人男性の胃がんの主要なタイプなので、たばこは日本人の胃がんの発生率を上げるものと考えられる。 吸う本数が増えると発生率も増すことから、たばこそのものに害があると考えられる。 ○お酒との関連の結果 ・胃全体のがんとお酒は関連がなかったが、お酒を飲むと2倍から3倍噴門部(上のほう)の胃がん(全体の13%を占めていた)になりやすい傾向がうかがえた。 ・お酒は口腔、喉頭、食道といった上部消化管のがんを起こしやすいことはよく知られている。胃の中でも、もっとも上部に位置する噴門部がんに限っては発生率を上げると思われる。
ネットニュースによる関連情報
●5年以上のアスピリン服用で消化管がんに対して予防効果あり? ・アスピリンを10年間服用することで、腸がんの症例数を約35%、死亡数を40%削減できることを発見した。食道・胃がん発生率は、30%の削減、これらのがんによる死亡は35-50%低減できるという。 ・アスピリンの長期服用は胃出血など、消化管などからの出血のリスクを増大させる危険性もあるので注意が必要。アスピリン使用による副作用は他にも消化性潰瘍があるが、リスクは30-60%増加する。