※目次をクリックすると目次の下部にコンテンツが表示されます。
視床下部の概要
・動物の恒常性を制御する部分。 ・自律神経系や内分泌の機能を調整することによって恒常性を維持。 ※参考資料『櫻井武(2010)睡眠の科学 講談社』
・視床下部の主たる目的は、飢餓に打ち勝つ事にある。食物が無いとき、視床下部は生化学物質を放出し、食べ物を見つけやすいよう体の機能を変える。 たとえば、命に関わるほどの飢餓に陥ると、視床下部はオレキシンと呼ばれるホルモンを分泌する。 オレキシンはわずかな量で広範囲に影響し、その動物を注意深くし、筋肉を動かしやすくする。さらには、問題解決能力を高めて、迅速に食料を見つけられるようにする。 ・視床下部はホメオスタシスあるいはバランスを保つための中枢でもある。 体温、渇き、水分のバランス、睡眠覚醒サイクルなどの概日リズム、疲労、危険からの逃走、出産時の陣痛、覚醒と性的機能に至るまで広範囲にわたる生理機能を統括している。 喜び、怒り、ストレス、困惑、嫌悪は、すべて視床下部に由来する。 ・神経システムとホルモンシステムを結び付けていて、それを視床下部の底部にぶら下がる豆粒大の器官、下垂体が助けている。 下垂体は行動を変えるホルモンを分泌するため、ホルモン腺の支配者とみなされがちだが、実際には視床下部の命令を受けてそうしているだけ。 参考資料『デイビッド・B.エイガス(2013)ジエンド・オブ・イルネス 日経BP社』