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高尿酸血症の概要
・痛風の原因となる高尿酸血症は、内臓脂肪の蓄積によってもたらされる病気。 内臓脂肪が蓄積 →脂肪細胞からたくさんの遊離脂肪酸が分泌 →遊離脂肪酸が血流によって肝臓に運ばれると、プリン体の代謝が過剰になり、老廃物である尿酸がたくさんつくられるようになる。 ・血液検査によって尿酸値が7mg/dl以上確認されると、高尿酸血症と診断される。 ※参考サイト 高尿酸血症 | e-ヘルスネット 情報提供
・血液中の尿酸値が高いのは、肉の食べすぎやビールの飲みすぎが原因といわれていたが、アルコールの作用で内臓などに溜まった中性脂肪が分解され、その結果できた脂肪酸が門脈から肝臓に行って、再び中性脂肪に合成される際に大量のプリン体が作られることも原因と考えられる。 ・尿酸は独立した動脈硬化因子。 ・高タンパク質は分解した産物の尿素や尿酸の排泄量が増えるために腎臓にも大きな負担がかかる。 ・予防には動物性のタンパク質を取り過ぎないようにすることが必要。大豆や豆腐はOK。 ※参考情報『小坂眞一(2008)心臓病の9割は防げる 講談社』
高尿酸血症と動脈硬化、メタボ
●尿酸値とメタボ ・尿酸値は、メタボリックシンドロームの検査項目には含まれていないが、内臓脂肪の蓄積状況を知るための目安とされている。 ・検査で尿酸値が高いことが分かった場合、血圧や脂質・血糖の値なども調べて、メタボリックシンドロームや生活習慣病のリスクがないか調べることが肝心。 ・尿酸値のみが高い場合、生活習慣の改善のみで改善できる可能性がある。 ※参考サイト 高尿酸血症 | e-ヘルスネット 情報提供
●高尿酸血症は動脈硬化の危険因子 ・高尿酸血症の人は、過食、運動不足、肥満の傾向にあり、高脂血症、高血圧、糖尿病などを合併しやすい。これらは、お互いが密接な関係で発症し、動脈硬化を促進して虚血性心疾患などを起こす。 ・今まで高尿酸血症は、これらを合併して動脈硬化を促進すると思われていたが、最近、尿酸値が高いこと自体が動脈硬化の危険因子になるとわかった。 ※参考情報 47.動脈硬化との関係:日本生活習慣病予防協会
●尿酸と血管内皮機能 ・尿酸は、血管内皮細胞や脂肪細胞、血管平滑筋に作用して、炎症や酸化ストレス、血管平滑筋の増殖を惹起することが報告されている。 ・高尿酸血症では、尿酸は、血管内皮機能障害をはじめとする様々な系を介して動脈硬化を促進すると考えられる。 ※参考情報 血管内皮に対する尿酸の影響(PDF)