セリアック病とグルテン過敏症

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  1. セリアック病
  2. グルテン過敏症
  3. ネットニュースによる関連情報

セリアック病

※腸の透過性との関連は以下の記事参照。
腸内細菌とアレルギー、免疫、抗生物質との関係の”LPS(リポ多糖類)と腸の透過性、炎症”

・グルテンに関する自己免疫疾患。ごく少数の人達がかかる。
・グルテンに対するアレルギー反応によって、とくに小腸へのダメージがあったときに生じる疾患。
・300人に1人と言われているが、診断を受けていない人も多いので30人に1人ぐらいという意見もある。
 
○認知機能障害
 
・セリアック病の症状が出始めたり、悪化し始めたして2年以内に進行性の認知機能障害の兆候を示していた。
脳の白質に多発性硬化症や軽い脳卒中と見まがう顕著な変化があった。
 
グルテンフリーで何人かの患者が、認知低下において著しい回復を示した。
←炎症性カイトサインの潜在的な影響?
 
※参考資料『デイビッド・パールマター(2015)「いつものパン」があなたを殺す  三笠書房』

グルテン過敏症

●グルテン
 
・グルテンとは"にかわ"を意味するラテン語で、タンパク質の混合物。
・粘着性のある物質として作用し、クラッカーや焼き菓子、ビザ生地などのパン製品をつくるときに粉をまとめる。
・発酵の過程で重要な役割を担っていて、小麦粉がイーストと混ざるとパンが膨らむ。
・添加物としても使用され、チーズスプレッドやマーガリンの滑らかさを保ち、ソースや肉汁が固まらないようにする。
・グルテニンとグルアジンから構成され、これら二つのタンパク質のどちらかが過敏症の反応の原因となり炎症に至ると考えられている。
 
●グルテン過敏症
 
・グルテンの粘着性という性質によって栄養素の分解と吸収が妨げられる。
→食べ物が十分に消化されないと、消化管内に"のり"のようなものが残る。
→それが免疫系にすぐに行動を起こすように警告を出し、結局、小腸の内側に損傷を与える事になる。
 明らかな兆候の出ない人もいるが、多くは腹痛、吐き気、下痢、便秘、腸の痛みを訴える。
 
・グルテン過敏症は、グルテンを構成するグリアジンに対する抗体の値が上昇して起こる。
 抗体がこのタンパク質と結びつく(抗グリアジン抗体を生成する)とき、体内の特別な免疫細胞内で特定の遺伝子が発現する。
→いったんこの遺伝子が活性化されると炎症性サイトカインが集結し脳への攻撃が可能になる。
 サイトカインは脳に対して強く拮抗し、細胞にダメージを与え、脳を機能性障害や疾患にかかりやすくする。
 
・抗グリアジン抗体は、グリアジンに似ているタンパク質と区別がつかず、そのタンパク質と直接結合できる。
→炎症性サイトカインがより多く生成される事につながっている。
 
・グルテン過敏症をもっとも適切に定義すると、遺伝的に影響されやすい人たちの間での、免疫反応が高い状態と言えるだろう。この定義は腸の関与は示していない。
 
・神経生物学者、アリスト・ヴォジャニ博士は、西洋人においてグルテン過敏症の発生率は30%程度になると述べている。
 
●炎症
 
・体が食べ物に対して過剰に反応すると、炎症のメッセンジャー分子が送り出され、その食べ物の粒子を敵として分類する。
→免疫系は敵を一掃するために、炎症性化学物質、とりわけナチュラルキラー細胞を放出し続ける。
 この過程で細胞がダメージを受けることは少なくなく、胃腸の壁は免疫反応が十分に働かない"リーキーガッド(腸管からの漏れ)"と呼ばれる以上を起こす。
→いったんこうなると、将来、さらに食べ物に対する過敏症にかかりやすくなる。
 
・セリアック病をわずらう人たちは、フリーラジカルによるダメージが脂肪、タンパク質、DNAにも現れたことが明らかになっている。
 加えて、免疫系がグルテンに反応した結果、体内で抗酸化物質を生成する能力も失う。特にグルタチオン(脳内の重要な抗酸化物質)の値が下がる。
 研究によって、グルテンに対して免疫系が反応すると、炎症性化学物質の生成を増大させるCOX-2(シクロオキシゲナーゼ2)を誘導するシグナル伝達物質が活性化され、セリアック病患者ではTNF-a(アルツハイマー病や神経変性疾患の特徴の一つ)と呼ばれる炎症性分子の値が高くなることがある。
 
●グルテン依存
 
・グルテンは胃で分解され、血液脳関門を通過できるポリペプチド混合物となる。エクソルフィンはいったんそれが脳に入り込むと、脳のオピオイド受容体と結合し、感覚的な恍惚状態を生み出す。
 
※参考資料『デイビッド・パールマター(2015)「いつものパン」があなたを殺す  三笠書房』

ネットニュースによる関連情報

●小麦グルテンの摂取とセリアック病との関連
 
先行研究ではハイリスクの子どもでも、生後4-7ヶ月の間に初めてグルテンを摂取するのがもっとも安全だと報告されているが、本研究の結果は、グルテンを導入するタイミングを遅らせても、セリアック病の発症には違いがみられず、母親がいつグルテンを与え始めるかで悩む必要はないことを示唆している。

 

●セリアック病、認知能力とグルテンフリー食の関連
 
・新たにセリアック病と診断された患者がグルテンフリーの食事を続けると、粘膜の治癒及び注意力・記憶力・その他の知的作業能力が向上することが示された。

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