森林浴

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  1. 森林浴の効果
  2. ネットニュースによる関連情報

森林浴の効果

・日本医科大学の研究では、森の中を2時間歩く事によって、免疫細胞の一つナチュラルキラー細胞が一時的に50パーセント増加。
 
・日本で2010年、280人の実験参加者が公園と都市部を散歩するという研究が行われている。その結果、自然の中を歩いた後はストレスホルモンのコルチゾールが減少し、心拍数と血圧が低下していた。
 
・植物が発するフィトンチッド(植物が自分の体を腐食から守るために使っている化学物質)の効果、という説がある。
 
※参考資料『A.J.ジェイコブズ(2013)健康男 日経BP社』

 

●森林浴、森林セラピー
 
○フィトンチッド
・殺菌作用は確認されているが、疲労を軽減する作用はみつかっていない。
 
○マイナスイオン
・滝つぼなどの水の細かいしぶきから"マイナスイオン"が発生していて、疲れを癒す効果があると言われることもあるが、マイナスイオンの存在についてはその存在自体が確かではない。
 
○ゆらぎ効果
・木漏れ日、そよ風、川のせせらぎや鳥の鳴き声などの音、滝つぼの水しぶきなどが微妙に変化していて(ゆらぎ)、このゆらぎを心地よいものに感じる。
・人は"ゆらぎ"の環境に置かれると心地よさを感じ、副交感神経が優位になる。そのため、ストレスや疲労が軽減する事が分かっている。
・室内で快適と感じる室温や湿度で作業していても、それが長時間同じであると"ゆらぎ"がなくなり、疲れやすく眠気を催しやすくなる。
 
※参考資料『梶本修身(2016)すべての疲労は脳が原因 集英社』
●グリーンエクササイズ(緑の中のエクササイズ)   ○イギリスの研究グループの報告 ・イギリスにおける10の研究のメタ解析を行い、緑の中の運動には自己肯定感や気分を改善する効果があることを見出している。   ※参考資料『金子義保(2012)炎症は万病の元 中央公論新社』

 

●自然の効果
 
・テキサス州にある成人ケアセンターの被験者は、庭にいるとストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが下がった。
・カンザス州で行われたEEGを用いた研究では、室内に植物があると、被験者のストレスの度合いが下がった。
・日本で行われた119人の被験者を対象とする研究では、植木鉢に土だけを入れさせたときより、植物も植えさせたときのほうが、ストレス反応は低かった。
・日本で行われた研究で、被験者に自然の風景を20分間見せると、心拍数が下がった。
 
○緑地の近くに住む人の健康効果
・オランダで行われた研究では、34万5143人の患者の診療記録をもとに、緑地の近くに住むことと罹患率との関係を調べた。
 その結果、緑地から1km以内に住む人は、24の疾病のうち15の罹患率が下がり、その割合は貧困層においてより顕著だった。とくに不安障害とうつを防ぐ上で、緑地の恩恵は強力だった。
 
○森林浴のアロマ効果
・木々や植物は多くの植物由来化学物質(フィトケミカル)を発散し、それは嗅覚を通じて脳に働きかける。
・フィトンチッドはフィトケミカルの一種で、脳に強く影響し、たとえばストレスホルモンの量を減らしたり、痛みや不安を抑えたりする。
・被験者となった日本のビジネスマンのグループは、森を歩いた後ナチュラルキラー細胞が40%増加したが、一ヵ月後の追跡調査でも、依然として基準値より15%高かった。
 
※参考資料『ジョン・J.レイティ(2014)GO WILD野生の体を取り戻せ! NHK出版』

 

●自然との触れあい
 
○ミシガン大学の心理学者のグループの研究
・緑の中を散歩することが注意集中力や記憶力を回復させることにつながるかどうか検討。
・ダウンタウン(ビルが立ち並び、車が渋滞し人ごみの激しい場所)を歩くグループは前後のテストの成績で6%の改善しかみられなかったが、自然公園(木立が並び、人通りから遮断された場所)を歩くグループでは19%も改善がみられた。
 
※参考資料『ダグラス・パウエル(2014)脳の老化を防ぐ生活習慣 中央法規出版』

ネットニュースによる関連情報

●近隣に樹木が多いと慢性疾患が少ない?
 
・米国の研究で、地域の標準化植物環境インデックスが平均値の-1SDから+1SDへと変化することで、人口千人当たりの慢性疾患患者数が49人減少することが明らかになった。これは平均余命に換算すると3年に相当する。
・同様の基準で、周辺の緑が多い地域では、糖尿病が14%、高血圧が13%、脂質異常症が10%と有意に低いことも明らかになった。

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