糖化、終末糖化産物(AGEs)の健康への影響

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  1. メイラード反応
  2. AGEs(終末糖化産物)の概要
  3. AGE化の過程
  4. 食べ物とAGEs
  5. 酸化コレステロールとAGEs
  6. AGEsと動脈硬化
  7. AGEsと糖尿病
  8. AGEsと老化
  9. AGEsをためない生活習慣
  10. AGEsの薬

メイラード反応

・糖とタンパク質を加熱すると、褐色あるいは黄色い物質ができる。ホットケーキのこんがりしたキツネ色は、小麦粉の糖と卵のタンパク質によるメイラード反応。
 
・多くの食品には様々な種類のタンパク質が含まれていて、加熱するとメイラード反応が起きる。その際に、風味や香りがよくなったり、長持ちするようになったり、栄養価が上がったり、劣化したり、有毒な物質を生成するなど、いろいろな変化が生まれる。
 ポテトを高温の油で加熱するとアクリルアミドという有毒な化合物ができてしまう。アクリルアミドは神経毒として作用するだけでなく、発がん性も疑われている。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

AGEs(終末糖化産物)の概要

●糖化反応(メイラード反応)、終末糖化産物(AGEs)
 
・糖分子がタンパク質、脂肪、アミノ酸に結合。
・糖分子自身が結合し、自然発生的に起こる反応でメイラード反応と呼ばれることもある。
・糖化反応によってAGEsを形成し、このAGEsによってタンパク質の繊維がゆがめられ、硬くなってしまう。
・肌の老化(シワやたるみ、肌の変色)もAGEsと関係?
・高炭水化物の食事によって糖化反応のスピードは増す?糖質は体内のタンパク質と結合しやすい?
 
●タンパク質が糖化
 
・糖化したタンパク質の機能はにぶくなる。
・タンパク質はいったん糖と結合すると、同様にダメージを受けたほかのタンパク質とも結びつき、この結合によってますます機能は低下する。
・タンパク質はいったん糖化されるとフリーラジカルの産生が50倍と大幅に増え、これがきっかけで細胞の機能が失われ、結果的に細胞は死んでしまう。
 
※参考情報『デイビッド・パールマター(2015)「いつものパン」があなたを殺す 三笠書房』

 

・AGEsは、熱が加わることによって糖がタンパク質に反応して、糖化現象を引き起こす。
 
・血糖値が高い状態が続くと体内の糖化が進み、"AGEs"と呼ばれる悪玉物質が生み出され、蓄積する。
 
※参考情報『森下竜一,桐山秀樹(2015)アルツハイマーは脳の糖尿病だった 青春出版社』

 

・人間の体内でも体温で加熱されて、糖とタンパク質のメイラード反応が起きている。
 体内の組織はタンパク質でできているので、体内の組織が糖にさらされて、長い間温められていると、どんどん糖化が進み、AGEsになっていく。
 体のあちこちにタンパク質が糖化されたAGEsがたまっていって、本来の組織を攻撃するようになる。
→人間の老化
 
・糖化は、唾液、爪、皮膚、髪の毛、いろいろな臓器などさまざまなタンパク質で発生する。それぞれのタンパク質は種類が異なり、生成された物質も異なるため、タンパク質が糖化したことを"AGE化"したと呼び、AGE化した糖化物質をひとまとめにして"AGEs"と呼んでいる。
 
・AGEsには、元のタンパク質によって様々な種類がある。糖がタンパク質のどの部分にくっつくかによっても性質が変わる。
 
・皮膚のように一ヶ月で入れ替わるもの、ヘモグロビンを含む赤血球のように4ヶ月、骨のコラーゲンの2~10年など入れ替わる期間によってAGEsから受ける影響が異なる。
 目の水晶体を構成するクリスタリンというタンパク質、神経細胞や心筋細胞は一生入れ替わらないので、AGEsの影響がずっと蓄積していく。
 
・AGEsによる症状のあらわれ方は個人差があり、別の因子によって強められたり弱められたりするので、臓器それぞれ、人それぞれで異なる。
 アメリカの研究で、AGEsができやすい人は、糖尿病腎症のリスクが約3倍高まることが知られている。
 生まれつきAGEsとくっつきやすいRAGE(receptor for AGE)を持っている人は、同じAGEsがたまっていても、より病気が進行しやすい。
 
●AGEsの生成量
 
AGEsの量=血糖値×その持続時間
 
血糖値が正常の範囲内にあっても、70年、80年と長生きするとその分AGEsの生成量が多くなり、老化が進む。
 若い人でも血糖値が高いと老化が早く進んでしまう。
 
●AGEsとRAGE
 
・一つ一つの細胞はAGEsの受容体であるRAGE(receptor for AGE)を持っている。このRAGEにAGEsが取り付くと悪い作用をする。
 
・RAGEは、胎児のころ、神経の細胞が発達、分化する過程で重要な役割を果たしていた受容体。どの細胞にもRAGEがあり、アンフォテリンというタンパク質と結びつきながら、主に神経細胞を増やす作用をしていた。神経細胞のネットワーク完成後、つまり生後は、RAGEの機能は必要ないが、そのまま残ってしまっている。
 
・RAGEはアンフォテリン以外のタンパク質ともくっつく性質があり、AGEsともくっついてしまう。アルツハイマー病の原因物質であるβアミロイドというタンパク質ともくっついてしまう。
 そしてRAGEがアンフォテリン以外のタンパク質とくっつくと自分自身の数を増やす性質があり、さらにAGEsを呼び込んでしまう。
 
・AGEsとRAGEがくっついてAGE-RAGE複合体になる
→"NADPH酸化酵素"が活性化
→強力な酸化酵素で、細胞を酸化させる。
→この酸化作用によって細胞にダメージを与える。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

AGE化の過程

タンパク質と糖がくっつく
→この反応が進むと、タンパク質はシッフ塩基という物質をへて、アマドリ化合物というタンパク質に変質。ヘモグロビンA1cはこの状態。
 アマドリ化合物は糖の濃度が下がるとシッフ塩基や元のタンパク質に戻ることができる。
→アマドリ化合物がさらに加熱されたり、高い糖にさらされるとAGEsになる。元に戻れない。
 
※参考情報『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

食べ物とAGEs

・食事で採るAGEsの多くは、腸が正常に働いていれば体外に排泄されるが、約7%が体内にたまり、次第に蓄積されていく。
 
・糖化を防ぐには、血糖値を急上昇させる精製された炭水化物や砂糖を摂取しないようにすることとすでに糖化している食物をできる範囲で避けること。
 
・トーストやグラタン、唐揚げ、ソーセージの焼いたものなど、高温で加熱する調理は、アミノ酸と糖質が一緒に加熱され、褐色の部分を作る。
 
・電子レンジは、短時間で高温加熱するため、AGEsが発生しやすくなる。
 
●フルクトースコーンシロップ
 
・フルクトースコーンシロップ(果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖)は、血糖値が急上昇しやすく、ブドウ糖に比べAGE化するスピードが10倍も速いと言われている。
 砂糖に比べて簡単で安く製造でき、熱に強く変質しにくいため、飲料、お菓子、焼肉のタレなどに幅広く使用されている。
 
※参考情報『森下竜一,桐山秀樹(2015)アルツハイマーは脳の糖尿病だった 青春出版社』

 

・AGEsは高血糖によって体の中でつくられるだけではなく、食べ物に含まれるAGEsからも取り込まれる。
 おおよそ食べ物に含まれるAGEsの7%が人間の体内に取り込まれて蓄積すると言われている。
 
・高血糖でなくても食事からたくさんのAGEsを摂取すると老化が早まったり、動脈硬化などの病気になる可能性がある。
 
・高温で加熱調理したもの、つまり"メイラード反応"を起こしている食べ物にAGEsがたくさん含まれる。水を使わずに焼いたり、油で揚げたもの。電子レンジによる加熱もゆでたものよりAGEsの量は増える。
 
●果糖(フルクトース)とAGEs
 
・果糖はブドウ糖(グルコース)よりAGE化を起こしやすい。ブドウ糖の10倍の速さ。
・通常の量の果物の摂取であれば問題ない。
・フルクトースコーンシロップ(高果糖コーンシロップ:HFCS)は、フルクトースで甘味付けしたコーンシロップ。ショ糖の6倍の甘さで簡単に安くつくれる。
 フルクトースコーンシロップは、清涼飲料水、炭酸飲料、お菓子、缶詰、各種加工食品など様々な食料の甘み付けに使われているので、フルクトースコーンシロップの大量摂取に注意する。
 
・JIS規格では、フルクトース含有率が50%未満のものを"ブドウ糖果糖液糖"、50~90%未満のものを"果糖ブドウ糖液糖"、90%以上のものを"高果糖液糖"と呼んでいる。
 
・飲料水以外の食料品では、甘味という表示の中に"果糖"あるいは"異性化糖"(ブドウ糖を果糖に転換した糖)という名称がある。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

酸化コレステロールとAGEs

●酸化、劣化コレステロール
 
・冷めた揚げ物などを何度も電子レンジで温めなおすと、食品中に含まれるコレステロールを酸化、劣化させるので注意。
 
・酸化コレステロールは、動脈に侵入して動脈硬化を起こさせる。
 
・生体内では、酸化と糖化は車の両輪のように作用し、タンパク質やコレステロールを劣化させる。
 
・劣化コレステロールの大部分は単純に酸化だけを受けているのではなく、AGE化、糖化変性も受けていることが知られている。
 
●酸化コレステロールが発生しやすい状況
 
・電子レンジで二度、三度と加熱した食品。
・電子レンジで10分以上加熱した食品。
・揚げ直した揚げ物。
・肉や魚の焦げた部分。
・マヨネーズが酸化して変色した部分。
・空気や紫外線にさらされながら保存されたもの(干物など)
・レトルト加工され、長期間保存された肉製品。
 
・酸化コレステロールをシャットアウトできる抗酸化作用をもつ食品や野菜類を一緒にとると良い。
アントシアニン(ブルーベリー)、ケルセチン、ルチン(そば)、カテキン、タンニン(お茶)、イソフラボン(大豆)、コマリグナン(ゴマ)、βカロテン、ロズマリン酸(シソ)、スルフォラファン(ブロッコリー)、リコペン(トマト)、クルクミン(ウコン)、アスタキサンチン(鮭・イクラ)、ルチン(ほうれん草)、フコイダン(海藻)、βグルカン(キノコ)、ペクチン(りんご)
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

 

●血管と酸化、糖化
  
・LDLは酸化されると血管を破壊する。加えてLDLは糖化されるときに劇的に酸化を増大する。
 
●LDLの酸化とグルコース
 
・いったんフリーラジカルがLDL分子にダメージを与えると、そのLDLは脳にコレステロールを運ぶことがかなり難しくなる。
 LDLの機能を破壊する酸化に加え、糖質もLDLに結びつき、LDLの酸化を促進し、働きを悪くする。
→LDLは、星状膠細胞という栄養を蓄えたニューロンに入る事ができない。
 
・酸化リスクの重要な鍵を握るのは、グルコース。
→糖分子はLDLと結びついて形を変え、タンパク質と糖分子間の反応の産物である"グリコシル化されたタンパク質"となる。
→この反応に伴って、フリーラジカル産生は50倍に増大する。
 
問題が起こるのは、高炭水化物の食事によってLDLが酸化され、アテローム性動脈硬化のリスクが増すとき。
 加えて、LDLがグリコシル化された分子になればそのときは、脳細胞にコレステロールが与えられなくなり、脳の機能が低下する。
 
※参考情報『デイビッド・パールマター(2015)「いつものパン」があなたを殺す  三笠書房』

 

●劣化(酸化)コレステロール
 
・劣化コレステロールは、肉、バター、油の加熱処理や2度揚げ、3度揚げで増加し、これらを長期保存すると酸化してさらに劣化が進む。
 
ファストフードでよくありがちな半調理したものの2度揚げ、3度揚げは劣化コレステロールを増やしてしまう。
 
・焼き鳥の皮の部分、インスタントラーメン(油で揚げた麺)、レトルト食品のハンバーグやソーセージなど加工された肉食品などに多く含まれている。
 
※参考資料『森下竜一,桐山秀樹(2015)アルツハイマーは脳の糖尿病だった 青春出版社』

AGEsと老化

●認知機能障害
 
・高血糖症は、AGEsの形成、炎症、微小血管疾患というメカニズムを通じて認知機能障害の一因となるかもしれない。
 
※参考情報『デイビッド・パールマター(2015)「いつものパン」があなたを殺す  三笠書房』

 

・AGEsによって体内の老化が進むと、糖尿病の悪化を招くだけでなく、肌の老化や骨粗しょう症、心筋梗塞、アルツハイマー病なども起こしやすくなる。
 
※参考情報『森下竜一,桐山秀樹(2015)アルツハイマーは脳の糖尿病だった 青春出版社』

 

●皮膚 たるみ、しみ、しわ、そばかす
 
・皮膚の老化の原因は皮膚のタンパク質であるコラーゲンが長い間、体温で加熱されたり、太陽の紫外線で破壊されたりして、AGE化されることによって起きる。
 ひとたび変質して弾力性を失うと、たるみやしわが起こる。
長く体内で加熱され、メイラード反応が起き、しみ、そばかすの変色が起こる。
 
・太陽光線が加わるとAGE化はさらに促進される。紫外線は酸化反応を促進させる。酸化反応は糖化反応とあいまって、一気にメイラード反応を推し進め、AGE化を加速させる。
 
●骨粗しょう症
 
・骨の鉄筋に相当するのがコラーゲンで、これがAGE化すると、コラーゲンとしての本来の機能を失い、骨がもろくなり折れやすくなる。
 さらにAGEsは、骨芽細胞のRAGEにくっつと骨芽細胞を殺してしまったり、破骨細胞のRAGEとくっついて破骨細胞を活性化して増やしてしまう作用もあり、骨の量も減ってしまう。
 
・長く糖尿病にかかっている患者の骨が折れやすいのは、骨のコラーゲンがAGE化しているから。
 
●白内障
 
・水晶体は、クリスタリンというタンパク質でできている。水晶体がAGE化されると濁ってくる。さらに進行すると黄色くなる。メイラード反応。
 
・普通の人は70歳くらいから白内障の症状が出てくるが、糖尿病の患者は50歳ぐらいから症状が出てくる。
 
●アルツハイマー病
 
・アミロイドとはタンパク質が何らかの作用を受けて、本来の構造を保てなくなり、クロスβ構造という特殊な立体構造となってしまい、難溶性の物質として重合、蓄積してしまったものをいう。
 アミロイドになると非常に溶けにくい不溶性の性質に変わり組織に沈着しやすくなる。
 これが脳にたまると脳の神経細胞が死滅し、認知症を起こす。
 このタンパク質がアミロイド化する原因としてAGE化が関わっている。
 タンパク質がAGE化すると、本来のタンパク質の機能を失って劣化したり、変質したりするが、その中にはアミロイド化も含まれる。
 
・アルツハイマー病の患者はβアミロイドのAGE化が3倍進んでいるという報告がある。
 
・脳の記憶を担う神経細胞にもRAGEがあり、AGEsがこのRAGEにくっつくと神経細胞が死んでしまう。
 
●腎臓病
 
・腎糸球体では、4つ毛細血管の周りをコラーゲンがぐるりと囲んで一つのかたまりにしている。腎臓の毛細血管は一枚の内皮細胞のみで、その内皮細胞はメサンギウム細胞というサポート細胞が張り付いている。
 
コラーゲンが糖化してAGE化
→メサンギウム細胞のRAGEがAGEに反応
→AGE-RAGE複合体が活性化
→酸化作用でメサンギウム細胞が傷つき死んでいく。
→毛細血管がもろくなり、いびつに広がったり、血栓ができたりして腎臓への血液の流れが妨げられ障害が起こる。
 
●AGEsと長寿遺伝子
 
・食べ物の中のAGEsの量を八分目にすると腹八分目にしたのと同じ寿命延長効果があった。
・食事で摂るAGEsを制限すると、SIRT1が増えることがわかった。
 
●歯周病とAGEs
 
・糖尿病やメタボの人は歯周病のリスクが高いことが分かってきた。
・歯周病が進むにつれて、糖尿病が進行したり、心筋梗塞などの血管系の病気のリスクが高くなることが分かってきた。
・歯周病のある糖尿病患者は歯周病のない糖尿病患者より血中のAGEsがより多いことが知られている。
・AGE-RAGE複合体の活性化によって歯周組織の炎症を強め、歯周病を進行させていると思われる。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

AGEsをためない生活習慣

●タバコの葉とAGEs
 
・喫煙者もAGEs値が高いことが知られている。
・収穫したタバコの生葉を高温で乾燥させているので、メイラード反応が起きている。タバコを吸うと、タバコに含まれるAGEsの約7%が体内に入ってしまう。
 
"高血糖の記憶"のようにタバコを長期間吸い続けると禁煙しても一定の期間、がんのリスクが高いままになるのは、AGEsの蓄積のせい?
 
●味付けは酢とみりん
 
・お酢で味付けすると、腸の動きがゆっくりになるので、塩分の代わりに使うと良い。
・甘みをつけるときは、砂糖ではなく、みりんの方がAGEsが増えない。
 
●低GI(グリセミック・インデックス)
 
・食後の血糖値の上がり方が低いもの。
ジャガイモ、人参以外の野菜。納豆、大豆、低脂肪牛乳、チーズ、キノコ、海藻類
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

AGEsの薬

●AGE-RAGE複合体の活性化を防ぐ薬
 
・スタチンを飲んでいると、AGE-RAGE複合体によって発生する酸化ストレスが抑えられ、血管がぼろぼろになるのを防ぐ。
 
・高血圧に関わる因子"レニン-アンジオテンシン系"を抑える降圧薬には、AGE-RAGE系をブロックする作用がありそう。
 
・糖尿病患者に使うインクレチン製剤は、DPP-4という酵素を阻害して、インスリンの分泌を高める作用があるが、この薬にRAGEの数を減らす働きがあることが動物レベルで確認されている。
 
●AGEsを分解する薬
 
・いったんできたAGEsを分解する薬として、アラゲブリウムという薬がある。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

AGEsと動脈硬化

・血管の内皮細胞と平滑筋細胞の間にコラーゲンがクッションのように存在し、しなやかな弾力性を与えている。このコラーゲンがAGE化し、クッションとしての機能を失うだけでなく、内側の内皮細胞や平滑筋細胞を攻撃するようになる。
 
AGE化したコラーゲンの作用によって、
①血中を流れているLDLが内皮細胞内にしみこみやすくなるような環境にしてしまう。(AGE-RAGE複合体によって活性化された酸化酵素によって内皮細胞がダメージ→内皮細胞で守られている血管の壁に傷)そしてLDLを酸化、AGE化させ、いっそう悪玉化させる。
②血管の外側の平滑筋細胞を刺激して、細胞の数をどんどん増やしてしまう。すると平滑筋細胞が異常に増えて厚くなり(AGE-RAGE複合体によって活性化された酸化酵素によって刺激を受けて活性化され数を増やす?)、血管が厚く硬くなって動脈硬化につながる。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

AGEsと糖尿病

●メタボとAGEs
 
・AGEsが高い人はアディポネクチンの量が少ない。
 
・AGEsが脂肪細胞のRAGEにくっつく
→アディポネクチンの産生を抑える。
→脂肪細胞の炎症作用を引き起こしてインスリンの働きを阻害する物質を産生。
 
・AGEsは糖尿病になり高血糖になるとつくられると考えられていたが、メタボの早い時期から体の中でつくられ、悪影響を及ぼしているようだ。
 
※参考資料『山岸昌一(2012)老けたくなければファーストフードを食べるな PHP研究所』

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