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扁桃体の概要
・扁桃体は脳の"非常ボタン"。体の自然な均衡を崩しかねない危険信号を感知すると連鎖反応を作動させる。 ・扁桃体は恐怖に限らず、強い感情を引き起こすもの、たとえば陶酔感や性的興奮なども感受される。 ・扁桃体は脳の多様な部位とつながっていて、幅広い情報を受けとる。 前頭前野という高次の情報処理中枢から入ってくる情報もあれば、そこを迂回して間接的に入ってくる情報もある。前頭前野を迂回して入ってくる事もあるので、意識下の知覚や記憶によってもストレス反応を引き起こすことがある。 ・扁桃体は海馬にも信号を送って記憶の形成を促し、また、前頭前野にも別の信号を送って面前の脅威が反応を起こすに値するかどうかを判断させる。 ・不安障害になると、脳はつねに恐ろしかったときの記憶を再生しようとする。 扁桃体が警報をONした後、解除が適切に作動しない。前頭前野のなかで扁桃体に停止信号を送る部分が小さすぎる。 ※参考資料『ジョン J.レイティ(2009)脳を鍛えるには運動しかない 日本放送出版協会』
・この構造体のニューロンは脅威や不愉快な刺激に強く反応する。 ・扁桃体の反応はとても素早くて(本人が恐怖の対象に気づくよりかなり前に反応する)、本人がその対象に注意を払っているかどうかに関係しないことも多い。 ・扁桃体のニューロンは脳の感覚野につながっている。 ・扁桃体は海馬にも情報を送っていて、この接続が断たれると情動記憶の重要性が失われてしまい、日常のありふれた記憶と同じ扱いになってしまう。 ・扁桃体の損傷で見られる一般的な副次的影響に、ほかの人の顔の表情から感情を見分けられなくなるものがある。 ○過剰なスリルを求める人 ・扁桃体の反応が異常であることがわかった。このような人達の扁桃体のニューロンでは、危険な状況のときに発火速度が高くならず、その代わりに、喜びと報酬に関係する脳の別の領域が積極的に関与することがある。 ※参考資料『ペネロペ・ルイス(2015)眠っているとき、脳では凄いことが起きている インターシフト』