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- BCAA
- L-カルニチン
- アルギニン
- システイン、N-アセチルシステイン(NAC)
- GABA(ガンマアミノ酪酸)
- グルタミン酸
- グルタミン
- グルタチオン
- グリシン
- ヒスチジン
- ホモシステイン
- リジン
- メチオニン
- オルニチンα-ケトグルタル酸塩(OKG)
- フェニルアラニン
- SAMe(S-アデノシル-Lーメチオニン、S-アデノシルメチオニン)
- セリン
- タウリン
- スレオニン
- トリプトファン
- 5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)
- トリメチルグリシン
- チロシン
- ネットニュースによる関連情報
BCAA
※以下の関連記事も参照。
・疲労の実態と疲労回復成分の”疲労回復成分”
・エクササイズ、運動トレーニングの”アミノ酸サプリメント”
●BCAAとは
・Branched Chain Amino Acidsの頭文字で、分子構造から分岐鎖アミノ酸と呼ばれ、必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンのことを言う。
・食物中のたんぱく質を構成する必須アミノ酸に占めるBCAAの割合は約50%と高く、ヒトの筋たんぱく質中の必須アミノ酸のBCAAの割合は約35%になる。
・疲労の実態と疲労回復成分の”疲労回復成分”
・エクササイズ、運動トレーニングの”アミノ酸サプリメント”
●BCAAとは
・Branched Chain Amino Acidsの頭文字で、分子構造から分岐鎖アミノ酸と呼ばれ、必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンのことを言う。
・食物中のたんぱく質を構成する必須アミノ酸に占めるBCAAの割合は約50%と高く、ヒトの筋たんぱく質中の必須アミノ酸のBCAAの割合は約35%になる。
・生体内でタンパク質産生に利用される。 ・筋肉のBCAA含有量は高い。 ・BCAAの適正な摂取量は、通常は食事から得られるが、けがをしたときは、傷の修復にBCAAの必要量が増大する。 ○含まれている食品 ・タンパク質を含むすべての食品に含まれるが、最大の供給源は赤身の肉と乳製品。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・臨床試験から得られた大多数のエビデンスが、BCAAには動作を改善し、疲労を改善させ、あるいは身体の筋肉/脂肪比を高めるような効果はないことを示唆している。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
L-カルニチン
・"条件によってはヒトに必須な"栄養素であり、生体内ではリジンとメチオニンから作られる。 ・食物からのカルニチンは、すべての年齢層で正常なカルニチン濃度を維持するのに必要とされている。 ・ビタミンB12がカルニチン代謝に必要。 ・脂質をミトコンドリアへ輸送する。 ○含まれている食品 ・牛乳等、多くの一般的な食物に含まれている。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・数多くの臨床試験によると、加齢にともなう認知機能の低下を遅らせ、高齢者の全体的な認知機能を改善することが示唆されている。 ○補充の必要性 ・長期間の非経口栄養の患者等。 ○副作用 ・一般的にはない。 ・皮疹、食欲増進、嘔気、嘔吐、めまい、頭痛、心的動揺、体臭などが起こりうる。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
アルギニン
・非必須アミノ酸で、肝臓で合成されるが、ストレスや外傷がある場合は必須アミノ酸となる。 ・アルギニン代謝の最終生成物は創傷治癒、免疫応答、腫瘍生態学、炎症の調節に重要な役割を果たすことが知られてきた。 ・男性では、低アルギニンが精子数の減少と関連してきた。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、チョコレート、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、オートミール、魚介類、ごま、大豆、全粒穀物など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・下垂体を刺激して成長ホルモンを放出する。 アルギニンはホルモンのソマトスタチンを阻害することによって成長ホルモン放出ホルモンで誘起される成長ホルモンの分泌を高めるようだ。(ソマトスタチンは下垂体内のブレーキ役として成長ホルモンの産生や放出を低下させるように働く。) ・成長ホルモン放出ホルモンに対する成長ホルモン分泌細胞の反応性は高齢者で低下しているが、研究では、アルギニンがこの低下した反応性を回復させることができるという。 ○補充の必要性 ・ほとんどの人は、補充を必要としない。 ・重篤な熱傷、感染症、その他の外傷がある人は、必要となる可能性がある。 ○副作用 ・高用量で起こりうる副作用に嘔気、腹痛、下痢がある。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
システイン、N-アセチルシステイン(NAC)
・システインは非必須アミノ酸で、肝臓で合成される。 ・NACはシステインの修飾型。 ・NACは、生体が抗酸化酵素であるグルタチオンの産生を助ける。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、ブロッコリー、乳製品、卵、魚、にんにく、豆類、肉、ナッツ類、タマネギ、魚介類、大豆、穀物など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・システインは加齢による影響を弱め、心疾患やがんを予防し、免疫能を高め、脂肪代謝を促進して筋肉組織を産生し、毛髪の成長を促進し、脱毛を防ぐ手助けをする。 ・システインは、放射能、アセトアルデヒド、タバコの煙に含まれるアクロレイン、アルコール、環境汚染物質のもつ悪影響から身体を保護する抗酸化物質として、ビタミンEやセレンと相乗的に作用することが知られている。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
GABA(ガンマアミノ酪酸)
・GABAは非必須アミノ酸で、中枢神経系では最も強力な抑制性神経伝達物質。 ・GABAは視床下部に大量に存在し、視床下部-下垂体機能、神経内分泌代謝において基本的な役割を担っている。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・GABAは成長ホルモンのすぐれた代替品であり、いくつかの臨床試験で、GABA摂取が、特に運動後に脳下垂体を刺激して成長ホルモンを分泌することが見出されている。 ○副作用 ・顔面のチクチクする感じやサプリメント服用直後にわずかな息切れなどが起こりうる。 ・眠気を引き起こす可能性がある。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
グルタミン酸
・非必須アミノ酸で、体内でタンパク質を産生するために利用される。 ○含まれている食品 ・肉、鶏肉、魚、卵、乳製品など。 ○補充の必要性 ・通常の食物中に豊富に含まれているため、通常は補充は必要ない。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
グルタミン
・筋肉と血液に最も豊富に含まれるアミノ酸で、免疫系の様々な細胞にエネルギーを提供し、創傷修復の際には重要な成分となる。 ・生体は、グルタミンを産生することができるが、ストレス下では十分に産生されない可能性がある。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、玄米、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ○補充の必要性 ・多くの健常者では補完は必要ない。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
グルタチオン
・グリシン、グルタミン酸、システインの3種のアミノ酸で構成されているトリペプチド。 ・DNA合成、修復、タンパク質の合成、プロスタグランジンの合成、アミノ酸輸送にも重要。 ○含まれている食品 ・果物や野菜、特にアスパラガス、アボカド、クルミ、魚、肉に含まれている。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・"最強の抗酸化物質"と呼ばれてきた。加えて、ビタミンCやEなどの抗酸化物質の再利用を促進する。 このため、グルタチオンは、老化、がん、その他の酸化的傷害による疾患から身体を守る働きをする。 ・免疫細胞の調節にも重要な役割を果たし、いくつかの研究では抗ウィルス作用があることを示唆している。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
グリシン
・非必須アミノ酸。 ・肝臓内でグリコーゲンからグルコースを産生する糖新生の調節に重要。 ・グリコーゲンの貯蔵改善によってエネルギー源としてグルコースを蓄えることのできるアミノ酸の一つ。 このため、グリシン摂取によって血中グルコース濃度が調整される可能性がある。 ・多くのアミノ酸合成の窒素供給源であり、ヘモグロビン、グルタチオン、DNA、RNAの合成に利用される。 ・中枢神経系の維持、ヘモグロビンのポルフィリン核合成のために必要。 ・記憶と認識に重要な脳内神経伝達物質の活性を増大させる。 ・前立腺がんが正常に機能するにも必要。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、乳製品、卵、魚、ゼラチン、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、大豆、サトウキビ、全粒穀物など。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
ヒスチジン
・場合によって、必須アミノ酸としてみなされる。 生体が通常、十分な量のヒスチジンを産生できることを意味しているが、急速な成長などの環境下では、需要に見合う十分な量を供給することができない。 ・生体は、ヒスチジンをヒスタミンの産生に利用しているが、ヒスタミンはアレルギー反応や他の免疫系の機能に中心的な役割を果たしている。 ・微量元素や銅のキレート化を促進し、それらの除去を助けている。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
ホモシステイン
※以下の関連記事も参照。
・葉酸の概要、効果、病気予防効果の”葉酸の概要”、”葉酸不足の問題”、”葉酸と循環器病との関連”
・ビタミンB6の概要、効果、病気予防効果の”ビタミンB6の効果”、”ビタミンB6と循環器病との関連”
・ビタミンB12の概要、効果、病気予防効果の”ビタミンB12の効果”、”ビタミンB12と循環器病との関連”
・果物の効用の”動脈硬化”、”認知症”
・フレイル、サルコペニア、高齢者の栄養の”高齢者の健康とビタミン、脂肪酸との関係”
・アルツハイマー病に効果のある食事の”ホモシステイン、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12と認知症との関連”
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・メチオニン代謝に関連する含硫アミノ酸。 ・心血管疾患における独立した主要な危険因子として認められ、脂質異常症、高血圧、喫煙と同じランクに位置づけられている。 ・血中ホモシステイン値の上昇は、アテローム硬化とそれに連動した心臓発作や脳卒中の危険性を高める。 ・ホモシステインは、血管の内壁に直接損傷を与え、それらを弱め、プラークの蓄積を引き起こす。 ・ホモシステインが血栓形成を誘発する因子となることを示唆するエビデンスもある。 ・アルツハイマー病、パーキンソン病、、骨粗鬆症と関連するとされている。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
●ホモシステイン値と動脈硬化 ・葉酸やビタミンB6が不足 →メチオニン(タンパク質の構成成分の一つ)が肝臓で代謝される時に、ホモシステインができる。 ※ホモシステイン 血液中に含まれるアミノ酸の一つで、アルブミンなどのタンパク質と結合している場合と遊離している場合とがある。 →ホモシステインが過剰に生成されると、肝臓から血液中に流れ出る。 →過剰なLDLと結合し、酸化型LDLとなると、マクロファージに攻撃されて粥状の塊となり、動脈硬化を促進させる。 ・葉酸やビタミンB6は、ホモシステインを肝臓で再びメチオニンに変換する際に必要で、血液中のホモシステインを減少させる働きがある。 ※参考資料『田中敬一,原田都夫,間苧谷徹(2016)科学的データでわかる果物の新常識 誠文堂新光社』
リジン
・必須アミノ酸で、松果体、乳腺、卵巣の調節を補助する。 ・成長や骨の発育に重要であり、カルシウムの吸収を促進し、窒素バランスを維持して、抗体、ホルモン、コラーゲンの産生を助け、筋肉組織の形成を手伝う。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、チーズ、乳製品、卵、魚、豆類、肉、牛乳、ナッツ類、ジャガイモ、魚介類、大豆、全粒穀物、酵母など。 ○補充の必要性 ・ほとんどの人では、リジン補完の必要はない。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
メチオニン
・必須アミノ酸で、生体内では亜鉛とセレンの吸収、輸送、生物学的利用に必要とされる。 ・脂肪の分解を促進し、脂肪が肝臓や動脈に蓄積しないようにしている。 ○含まれている食品 ・ビール酵母、乳製品、卵、魚、肉、魚介類など。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
オルニチンα-ケトグルタル酸塩(OKG)
・アミノ酸のオルニチンとグルタミンの化合物。 ・成長ホルモンやインスリンのような筋肉増強ホルモンの放出を促進し、筋肉内でのアルギニン、グルタミン値を増加させる。 ・ポリアミンの合成を促進し、筋肉の破壊を防ぎ、筋肉の成長を増強し、免疫機能の改善に役立つ。 ○含まれている食品 ・OKGを形成するアミノ酸は、肉、鶏肉、魚のようなタンパク質食品の中に存在するが、OKG化合物自体はサプリメントからのみ得ることができる。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
フェニルアラニン
・必須アミノ酸 ・体内に入るとチロシンに変換され、その後、チロシンは神経伝達物質のL-ドーパ、ノルアドレナリン、アドレナリンに変換される。 ・食後の満腹感を感じる信号を脳に伝えるホルモン、コレシストキニン(CCK)の放出を制御する。 ○含まれている食品 ・アーモンド、アボカド、バナナ、インゲン豆、ビール酵母、チーズ、コーン、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、ごま、大豆、全粒穀物など。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
SAMe(S-アデノシル-Lーメチオニン、S-アデノシルメチオニン)
・含硫アミノ酸のメチオニンとアデノシン三リン酸から作られる化合物で、アデノシン三リン酸は生体のエネルギー分子。 ・グルコサミン、コンドロイチンとともに"軟骨保護因子"、すなわち、関節炎の症状を緩和するばかりではなく、その進行を遅らせる物質として分類されている。しかし、SAMeをこの目的で使用することは、今のところ臨床的に証明されていない。 ○補充の必要性 ・通常、適当量のSAMeは生体内で産生されるので、食物から摂取する必要はない。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
セリン
・非必須アミノ酸で、脂肪と脂肪酸の代謝、筋肉の成長に必要とされ、さらに免疫グロブリンと抗体の産生を助けることから正常な免疫系の維持にも必要とされる。 ・細胞膜の合成、筋肉組織や神経細胞周囲の髄鞘合成に重要な役割を果たす。 ・必要時、生体でグリシンから合成することができる。 ・ホスファチジルセリン(PS)は、生体で合成されるセリン化合物。 PSサプリメントは、ヨーロッパの多くの地域で、加齢による記憶力の低下ばかりでなく、老化による認知症の様々な症状を治療するのにも、幅広く使用されている。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
タウリン
※以下の関連記事も参照。
疲労の実態と疲労回復成分の”疲労回復成分”
疲労の実態と疲労回復成分の”疲労回復成分”
・条件付の必須アミノ酸。 ・食物の消化から直接由来するものであるが、体内では他のタンパク質前駆物質(メチオニンやシステイン)から合成し貯蔵することもできる。 ・興奮可能な組織、細胞膜に豊富に存在し、酸化物質を産生することが分かっている。したがって、タウリンは骨格筋、心筋、脳を構成する組織の中で、最も多く存在するアミノ酸である。 ・脳、心臓、肺、血液の正常な機能に重要。 ・脳内では常に高濃度に存在し、加齢とともに減少する。 ○含まれている食品 ・ビール酵母、乳製品、卵、魚、肉、魚介類など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・細胞膜を傷害から守り、マクロファージのインターロイキン-1放出を刺激し、好中球の貪食機能や殺菌活性を増大させることによって免疫系を増強する。 ・レチノイドや環境毒素のような有毒物質の解毒に役立つ。 ・スーパーオキシドジスムターゼの活性を促進させる。この酵素は過酸化物である反応性フリーラジカルを分解して、無害な酸素と過酸化水素にする。 ・膜脂質の流動性を安定化させるように働き、脳神経細胞の老化過程を遅らせるところにも参画する。 ・利尿と血管拡張を促進することによって動脈圧を下げ、マウスにおける研究では、タウリンが大動脈や心筋組織でカルシウム流出を調節することにより、動脈硬化症の進行を予防することが示唆されている。 ・血管性一酸化窒素の産生を促進することにより、アルツハイマー病のリスクを低減させる可能性がある。この一酸化窒素はβ-アミロイド活性で特徴づけられるカルシウムの過剰な取り込みから神経細胞を保護する。 ・タウリンは、腎臓が正常に機能するのに必要不可欠。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
スレオニン
・必須アミノ酸。 ・タンパク質を形成するのに重要。 ・歯のエナメル質、コラーゲン、エラスチンの産生に必要とされる。 ・脂質代謝を助け、肝臓における脂質の蓄積を抑制する。 ・消化管疾患や消化不良に有用。 ○含まれている食品 ・インゲン豆、ビール酵母、乳製品、卵、魚、豆類、肉、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・スレオニンは、糖新生によって肝臓で血液の糖がグルコースに変換されるので、血糖を安定化させる。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
トリプトファン
※以下の関連記事も参照。
・食事の時間、種類と睡眠、生体リズムの関係の”食品の種類と睡眠、生体リズム”
・腸内細菌と精神的ストレス、精神疾患(うつ病、自閉症、ADHDなど)の”うつ病との関連”
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・腸内細菌と精神的ストレス、精神疾患(うつ病、自閉症、ADHDなど)の”うつ病との関連”
・必須アミノ酸。 ○含まれている食品 ・バナナ、インゲン豆、ビール酵母、乳製品、卵、魚、豆類、肉、牛乳、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・ビタミンB3(ナイアシン)の産生に必要で、脳にとってはセロトニン産生のために重要。 ・セロトニンの前駆物質で、セロトニンレベルを上げる能力はうつ状態の人の気分を改善させる可能性がある。 ・成長ホルモンの放出を促し、食欲の抑制を助成する。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)
・生体は、セロトニンを産生するために5-HTPを利用する。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
トリメチルグリシン
・ある種の植物性食品中に少量含まれる天然化合物。 ・他の栄養素から体内で合成できるため、食物から摂取する必要はない。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・メチル化を補助するメチル基供与化合物であり、細胞DNAを突然変異から守る可能性がある。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
チロシン
・非必須アミノ酸。 ○含まれている食品 ・アーモンド、アボカド、バナナ、インゲン豆、ビール酵母、チーズ、乳製品、卵、魚、豆類、肉、牛乳、ナッツ類、魚介類、大豆、全粒穀物など。 ○アンチエイジングで期待されている効果 ・神経伝達物質であるL-ドーパ、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの前駆物質。神経伝達物質に及ぼす効果のため、パーキンソン病、認知症、抑うつ、その他の気分障害をもつ人に有用であると考えられる。 ・皮膚細胞はメラニンの形成にチロシンを利用するが、チロシンは紫外線の有害な作用に対して皮膚を守る。 ※参考資料『ロナルド・クラッツ,ロバート・ゴールドマン(2010)革命アンチエイジング 西村書店』
ネットニュースによる関連情報
●アミノ酸が豊富な食品は血圧、血管に良い? ・肉や植物性たんぱく質に含まれるある種のアミノ酸を多く食べる人は、血圧が低めで動脈も柔軟であった。 ・食事の種類も重要で、植物性たんぱく質をより多く食べている人の方が血圧が低く、動物性のたんぱく質(グルタミン酸、ロイシン、チロシン)をより多く食べているヒトの方が動脈が柔軟であった。